名前のトリック ページ4
アーヤside
「おお、なんだ黒木!」
ウェーブの若武がまたもや元気を取り戻す。
忙しいよね、ほんと。
「アーヤ、ノート貸してもらっていい?」
私は持っていた事件ノートを黒木君に渡す。
黒木君はそこに『綾』という字を書いた。
「アーヤ、これってなんて読む?」
それは私の名前と同じ読みだからすぐにわかった。
「あや。主に女性の名前に使われるよ。」
黒木君は頷いた。
「じゃあ男性の名前として使う場合、どういう読み方ができる?」
その質問で、私はこの問題が解けてしまった。
「りょう!」
「正解。」
つまり、全国1位の子は涼風君かもしれないって事だね!
「俺らは今まであやって読んでいただけで、本当の読み方はりょうかもしれないって事。」
黒木君の言葉を聞いて、若武の気分は最高潮に達したみたい。
いきなり椅子から立ち上がった。
「よし、涼風を捕まえにいくぞ!」
すかさず上杉君が若武の頭をポカッと叩く。
「涼風は容疑者か。それに、入塾届けを出すためだけに秀明に来たのならもうとっくに帰ってるだろ。」
みんなも頷いている。
「それより、早く今日の議題に移ろうよ。資料も貰ってきたから。」
まだ何か言いたげな若武を小塚君は察して話題を変えてくれた。
渡されたのは、事務室前に置いてあったリーフレット。
三谷Sクラス募集?
「三谷Cよりもさらにレベルの高いクラスを設立するらしい。それがこの三谷Sだ。応募資格は三谷Cと三谷Bに所属しているやつ。しかも講師は早川浩史先生だぜ。全員でこれに合格しよう!」
早川浩史先生?
私は全く聞き覚えがなかった。
そんなに有名な人なのかな?
私がみんなを見ると、私以外のKZ初期メンバーは目を輝かせていたけれど翼と忍はてんでわかっていないようだった。
良かった、仲間がいた。
「その早川先生って誰でしょ。」
翼の質問で4人が我にかえる。
答えてくれたのは小塚君だった。
「僕らの恩師だよ。オーストラリアに行ってたんだ。」
とても嬉しそうだった。
そんな人の授業なら、受けてみたいかも。
「ちなみに俺はもう受付を済ませてある。」
「僕も。」
「俺と黒木もだ。」
KZ初期メンバーは全員受ける気みたいだった。
「じゃあ俺も。」
「私も受けてみようかな。翼は?」
実はちょっと心配だったんだ。
翼はハイスペックだから。
「いいよ。秀明に入り直す。」
「よし、絶対に全員で受かるぞ!解散!」
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#モモ# - 続きをお恵みください~~~~~~~~~ (2021年8月17日 20時) (レス) id: a8579e89ad (このIDを非表示/違反報告)
あ に す . ? ?(プロフ) - 続きいいいいいいいいいいいいいいいいい気になるのにいいいいいいいいいいいいいい(´;ω;`)ウゥゥ (2021年5月23日 15時) (レス) id: 4db45bcbc3 (このIDを非表示/違反報告)
ホワイトノート(プロフ) - リセットさん» ありがとうございます!ご期待に応えられるよう頑張ります! (2019年3月16日 18時) (レス) id: 0b7cfa20f4 (このIDを非表示/違反報告)
リセット - これから、どんどん面白くなっていきそうです!! 更新頑張ってください!!! (2019年3月16日 7時) (レス) id: 8d3f6f9662 (このIDを非表示/違反報告)
ホワイトノート(プロフ) - たえさん» ありがとうございます!奈子sideは正直苦戦してます。難しいものですね。とにかく精一杯、頑張らせていただきます! (2019年3月6日 17時) (レス) id: 0b7cfa20f4 (このIDを非表示/違反報告)
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