夢主に振られたからって私に相談しないでください

第四話　修学旅行 ページ8

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小学六年生になり、雪も降る様になった12月頃

私達は修学旅行に行くことになった。

今は授業中でその班の三人一組にならなければならない

だが残念乍ら私には仲の良い友人は1人もおらず、

ぼっち状態なのだ、正直中身は成人の身とはいえ、

もっと人間関係について考慮しておけば良かった…


「あ、あの!」

項垂れていると可愛らしい声と共に私に声をかけて来た

女の子がいた私は声をかけて来た声の主に目を見開いた

なんと私が関わりを持たないようにしていた

夢主、躑躅森さんだったのだ。


モコモコの白い毛糸のセーターを着ているが

それすらも似合っているゆるふわ系夢主は恐ろしい

『躑躅森さんどうかしたの?』

私はできるだけ、怖くないように柔らかく声を出して

微笑んで見せる、頼むから怖がらないでくれ

「あの…清水さんが良ければ班、一緒に組まない?」

驚き過ぎて息を呑み、目玉が飛び出るかと思った

『…誘ってくれるなんて嬉しい、けどなんで私?』

当然の疑問だった。私よりも仲良い子は躑躅森さんにも

いるだろうし、私じゃなくても良かった筈だ

勿論私も多少は抵抗があるがこの際、関わりを

持ちたくない人だとしても、背に腹は変えられない

「え、えっと…」

「そんなの華奏ちゃんの勝手じゃない!」

はいはい出ました〜私と躑躅森さんに加えてもう1人の

オリキャラ〜3人以上いたら名前も覚えられんし

萎えてくるやつな〜、んでもって夢主狂信者なんだよな

「美香ちゃん言い過ぎだよ」

どうやらこの子は美香というらしい

『躑躅森さんは私よりも仲の良い子が多いから

なんで私なのかなって思っただけだよ』

「そ、それは修学旅行のときに話すよ」

『あー…そう?判った』

なぁんかいざこざがありそうだったが、

今は夢主に誘ってもらった嬉しさを噛み締めておこう


隣に立つ美香さんが睨んでくるのはもう何も言うまい



それから数週間後修学旅行当日がやって来た

修学旅行は一泊二日、1日目は遊園地で遊んだ後

二日目もまた違う遊園地で遊ぶという遊び尽くしだ

まあ、結論から言うと……破茶滅茶に気まずかった!!

何せそんな関わらない人とアトラクションやっても

そんなに楽しくないだろ!!

地獄の空気に鳴るなんて判りきってただろ!

本当になんで私を誘ったんだよ!


という悲痛な叫びも虚しく

地獄の空気のまま1日目を終えた









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