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No side

ダイヤ「どういうことですの!」


理事長室にダイヤの焦燥に駆られた声が響き渡る。


目の前に突きつけられた真実が信じられないようだ。


西島「書いてあるとおりだよ。


沼津の高校と統合して、浦の星学院は廃校になる。


わかってたことでしょ」


「それは、そうですけど……」とダイヤは何か言いたげだが、それから先は出てこない。


西島「ただ、まだ決定じゃない。


まだ待ってくれとお願いしてるから」


ダイヤ「あなたが……」


西島「なんのために理事長になったと思ってんの。


この学校は絶対に無くさない。俺にとって大事な場所だから」


ダイヤ「方法はあるんですの?入学者は少子化の煽りを受けて、どんどんが減っているのですのよ」


西島の熱意に水を差すかのように、ダイヤは言った。


3年生は3クラスあったのに対し、2年生と1年生のクラス1クラスしかないのだ。


このままでは経営が傾いてしまうのは、西島も薄々気づいていた。


西島「だから、スクールアイドルが必要なの。


あの時も言ったように、俺は決して諦めない」


ダイヤは西島を一瞥する。


「……私は、私のやり方で廃校を阻止しますわ」と言い放って理事長室を後にした。


西島「……ダイヤは本当に好きなんだね、秀太が」


彼はいつの間に背が伸びた彼女の後ろ姿を見て、ため息をついた。

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作者名:西木野海未 | 作成日時:2021年4月4日 11時

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