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また今日も一日同じような日が始まる。
佑亮と一緒に通ってたこの道を一人で歩くのにも、もう慣れた。
佑亮は彼女とうまくいっているらしい。
何が起きるわけでもなく授業の時間も普通に終わり、バイトに向かう。
祐基くんと小笠原さんが絡みにきて、そのまま祐基くんに家まで送ってもらう。
何も…何も変わらない一日だ。
と思っていたけれど…。
『…冗談、ですよね?また、からかってるんですか?』
「本気だよ。」
『祐基くんいつも冗談で言ってるから、分かんない…。』
「今回は、本気。というか、いつも本気だったけど…」
送ってもらう帰り道、祐基くんに告白された。
「もう一度言うね。俺は、Aちゃんのことが好き。もちろん、Aちゃんが拓弥のこと好きなのは知ってる。勝てないと思ってる。でも、もう悲しい顔見るのが嫌だ。2番目でも良いから、俺のこと好きになって欲しい…。」
言いたかっただけだから返事はいらないと走り去ってしまった。
じっと目を見て、真剣な表情で話す祐基くんは本気だったのだと改めて感じた。
いつもふざけている姿しか見ていないから、真剣な表情にドキッとした。
気付くと、あの公園の前。
拓弥くんが女の子と一緒にいる姿を見てから一度も寄っていなかった。
久々に足を踏み入れる。
拓弥くんとよく会っていた東屋の椅子に腰掛け、夜空に浮かんだ星を見上げた。
数日しか経っていないのに、ここから見る景色がなんだか懐かしく感じる。
このまま雨が降ったら、拓弥くんが現れそうな気がした。
視界がぼやける。もうすぐ、雨が降るのだろうか。
「…Aちゃん…?」
雨は降っていないはずなのに、目の前は雫が垂れている。
ふと声のしたほうに目を向けた。
「やっぱり、Aちゃんだ。…泣いてる…?」
『…拓弥くん…。』
公園を挟んで近所なのだから、会わないこともないだろう。引き合わせてくれた神様に感謝したいところだ。
でも、神様は意地悪だった。…拓弥くんは、一人じゃなかった。
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作者名:ま | 作成日時:2018年9月18日 8時