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今日からインハイ予選が始まる。
しんちゃんがくろくんを見に行きたいとうるさかった。
あ、くろくんというのは黒子テツヤのこと。
「俺はそんなこと言ってないのだよ、お前が勝手について来てるだけだろう。」
「せんせー、高尾くんもストーカーしてまーす」
「ストーカーはしてないんだけど!?」
「黙れ高尾。早く漕ぐのだよ。遅れる。」
「へいへーい、エース様のお望み通りに〜」
「高尾号はっしーん!」
「小咲ちゃんまで!?!」
「えへへ〜」
くだらない話をしながら会場に向かう。
「へぇ、誠凛つよつよなんだ〜〜〜」
私は誠凛の試合をみて、このチームはきっといいチームになって優勝するんだろうな、そう思わせられた。もしかしたらキセキの世代がいるチームにも…
私はキセキの世代が嫌いな訳では無い。普通に関わる分にはむしろ好きだ。個性が強くて面白いし仲良くしてくれる。けれど、バスケプレーは嫌いだった。でも私はマネージャーという立場。私が言ったところで何も変わりはしない。
私は征くん…赤司征十郎が変わってから少し。いや、だいぶ苦手だ。前の征くんに戻って欲しい。それができるのが誠凛だ、私はそう思った。
くろくん。みんなのこと倒して絶対に優勝して。私は心の中でそう願った。
誠凛の試合も終わり、帰っていた私たち。私はある人物をみつけ、先に帰っててと2人に言い、帰ってもらった。
「くろくん!お疲れ様!」
そう、ある人物とは。黒子テツヤだ。
「!!…Aさん…!お久しぶりです。」
はい飲み物!と、さっき買ったスポドリを渡す。ありがとうございます、と受け取ってくれるくろくん。
「誠凛。いいチームだね。」
「僕もそう思います。ここに来れてよかった。」
くろくんは笑っていた。あの時からは考えられない状況だ。
「ねぇ、1つお願い。してもいい?」
「なんですか?」
敵チームに、こんな事言ってもいいものなのか悩んだ、でも私は言うことに決めたのだ。
「私たちを倒して、真太郎にチームプレーを教えてあげてよ。」
「……。頑張ります。けど、Aさん達も、勝つつもりで来てくれないと嫌です。」
「ふふっ、そんなの当たり前じゃん、選手が手抜いたら私が怒るから大丈夫。」
「なら良かったです。絶対勝つって約束します。」
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作者名:なの | 作成日時:2021年4月5日 0時