. 23 ページ24
.
インターハイが近くなり少しピリピリする練習。
私は、ドリンクとタオルをどうぞ と言って、渡していく。みんなありがとうとは言ってくれるが、あんまり感謝されているようには思えない。それほど真剣なのだろう。
練習ノートをとり、ゲームをする時に使うビブスをとり、タイマーをセットし、ドリンクを作る。いつもとやってる事は変わらないが、私もなぜか緊張してしまう。
「A、俺は今日自主練をしてくのだよ。先帰っててもいいのだよ。」
「ん〜〜〜、残りますよ〜、女の子を1人で帰すつもりですか〜〜?」
「高尾が送ってくれるだろう。」
「高尾くんをこき使うんじゃありません!高尾くんだって自主練したいでしょ!」
この人はいっつも高尾くん高尾くん。相棒と一緒に練習しなさい、と言いたいが相棒じゃないのだよ!!と絶対言われるので、やめた。
「小咲ちゃんありがとうね、気使ってくれて」
「いやいやっ、そんな!いや、気なんて使ってないです!!!はい!!!!!!」
あれから、高尾くんを前よりも意識してしまうようになった。部活中はいいのだが、自主練や学校生活では意識しかしていない。
今まで誰かを好きになるということがなくどうしたらいいのかも、何が青春なのかも分からない。最近はずっとそれに悩まされ、ももちんにも相談したが、告白すれば、そしたら大丈夫だよ なんて適当なことを言われた。
「はぁ…自主練の時間も部活の時間なのになんで集中できないんだろう…」
「どーしたのっ、小咲ちゃん!」
「へ、あ、わ!!?!!!?!た、高尾く、!!!?」
「驚きすぎWWW」
高尾くんはけらけらと大爆笑中。
そして私の悩みの本人登場。
「拗ねんなって、ごめんな〜?」
「べつにすねてなんかないもーんっ!」
高尾くん。私は高尾くんのその一つ一つの行動に悩んでいるんですけど、理解してますか??
3人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なの | 作成日時:2021年4月5日 0時