. 17 ページ18
.
「あの、えと、その…」
高尾くんはなんでか怒っている。多分先輩達にだろう。そう思っていた。
「た、たか、高尾くん!」
「…あ、ごめん、なに?」
「あの、運んでもらっちゃってごめんね。でも立てるから大丈夫だよ!」
「小咲ちゃん。黙って俺に運ばれて。」
「…………わかった。」
そこからは、会話もできなかった。保健室に着くのをじっと我慢した。
「失礼しまーす、って先生いない!?」
はぁとため息を着き、ベットにそっと下ろしてくれる高尾くん。
手当するからじっとしてろ、と言われた。
私は保健室の匂いが大好きで中学の頃も良くおじゃましていた。
ズキっと痛むみぞおち。肘をくらったのは久しぶりだった。足をぶらんぶらんさせようとしたが、捻っていてできなかった。ここが静かすぎて少し苦しい。
「足、出して。」
「え、」
「早く。」
わかった。と言いながら足を出した。
高尾くんの手にはテーピングがあり、巻いてくれるそうで。
なんでも器用にこなせる高尾くん。テーピングも上手い。
「ありがとう」
私はそういい、微笑んだ。
3人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なの | 作成日時:2021年4月5日 0時