この手にその温度を ページ45
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最近は曇りやら雨やらでまともにお天道様を拝むこともなかった。本日は珍しく雲一つない青空で気候も比較的に暖かい。縁側にも日光が差し込み、外の陽気が木目調の床に降り注いでいる。久しぶりに日向ぼっこでもしようと隣の居間にある炬燵から赤い座布団を引っ張りだした。
それを縁側に敷き、窓を開け放つ。外の柔らかい空気が縁側に流れ込んだ。因みに彼は手持ち無沙汰で時間を無駄に消費していたので一緒に日向ぼっこをしようと誘った。
そうして日の当たる場所にしっかり座布団を敷いて、二人並んで座る。こんなにぽかぽかで陽気に当てられて眠くなることも考えて隣にもふもふのブランケットも常備している。邪魔にならないように端の方にちょこんと座ってるよ。
現在、隣に座って日光の香りを満喫している彼とは夫婦の関係を持っている。結婚してから三年目に突入したばかりで昨日が記念日だった。今日は空が青々としていて、籍を入れた翌日も今日のように晴れていた。
青空を仰いでいれば、何処からやって来たのか可愛らしい小鳥たちが梢を遊びまわる。椿の植え込みの辺りを行ったり来たりと実に楽しそうだ。暖かい太陽が空から優しく微笑みかけ、それに応えるように暖かな風が吹く。
何となく彼の手を握る。とても暖かい。
「あったかいなぁ。」
「あったかいねぇ。」
顔を向き合わせて二人して笑う。彼の頬がほんのり色づき、彼も暖かい色をしている。
「何だか年寄りじみてるね。」
「そうだね。もう、三十路だしね。」
ゆるゆるした柔らかい会話を繰り広げる。今は日向ぼっこ中だし、こういう癒し的な空間で心を休めるのもいいかもしれない。今日はいい日和だし、もうちょっとうつらうつらしたい気分。
「そうかぁ、もうそんな歳かぁ。」
彼も私同様に眠いらしく、ふわぁと欠伸をする。軽く目をこすり、目を細めてふにゃふにゃと微笑んでいる。
「まあ、」
「んーんー？」
彼はゆっくりゆっくり言葉を探しながら、私に向けて言葉を告げる。
「君がお婆さんになっても俺はずっとそばにいるけどね。」
まあ。なんて嬉しい愛の言葉。こう何気無くロマンチックに飾りげのない素朴な言葉に胸がときめく。
「私も貴方がお爺さんになってもずっと隣にいるよ。」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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(´・ω・`)Love(プロフ) - 鵯さん» リクエスト消化してくださりありがとうございます！流石鵯さま、期待以上のお話が読めて嬉しい限りです。良ければまたリクエストさせてくださいね。ありがとうございました！ (2017年12月29日 19時) (
レス) id: e516045fa3 (このIDを非表示/違反報告)
鵯(プロフ) - (´・ω・`)Loveさん» 大丈夫ですよ。ありがとうございます。気長にお待ちくださいませ。 (2017年12月28日 21時) (レス) id: 10532b6a12 (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・`)Love(プロフ) - 鵯のさえずりというページは消されたみたいですけど、リクエストってまだ受け付けてますか？もし大丈夫でしたら飴の出てくるほのぼのとしたお話が読みたいです！……こ、こういうリクエストも平気ですか？ (2017年12月28日 10時) (レス) id: e516045fa3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鵯
| 作成日時：2017年12月20日 18時
