【週刊誌編】1話 ページ12
A達が結婚をし、同棲を初めてから1ヶ月がたった頃の話だ。
「独歩ぉー、いい加減起きないと遅れるぞー」
キッチンから聞こえるAの声に、独歩は渋々布団から出てくる。
「…はよ……A…」
「おー、おはよう……って、またお前はそんな格好で…」
独歩は一糸まとわぬ姿で、大きな欠伸をしていた。Aは溜息をつき、頭を抱える。
「んー……眠ぃ…」
「早く顔洗って、服着なさい」
お母さんの様に注意するA。言われた通りに、独歩は洗面所へと向かった。
「……ヤった後は、パンツだけでも履かせてから寝ないとダメだな」
そんな反省をしつつ、朝食と弁当作りを再開する。
顔を洗い終わった独歩は、部屋に戻りスーツに着替えた。そして、同棲してからの日課になった、スマホの確認をする。
「やっぱり、一二三からきてる…」
同棲してから、ほぼ毎日の様に来る幼馴染からのメッセージ。内容は、体調を心配するもの、食事を心配するもの、仕事を心配するものと、殆どが独歩を心配する内容のものばかりだ。
しかし今日来ているメッセージは違った。
「…………は?
え、これって……」
そこには、メッセージと画像が1枚送られて来ていた。
「まずい…」
独歩はそれを見ると、顔を青ざめ、キッチンにいるAの元へと向かった。
「A!!」
「ん、どうした?そんなに慌てて」
「これ!一二三から送られてきたんだけど…」
独歩からスマホを受け取り、その内容を確認するA。
「……チッ………やられたな」
Aは眉間に皺を寄せ、厳しい顔をする。
一二三からのメッセージは、
仕事仲間に見せられたんだけどヤバくね!?
とあり、画像はとある週刊誌の一面だった。
その見出しには、
麻天狼DOPPO、年下男性と禁断の恋!?
とある。
「頭悪そうなキャッチだな。
あと俺は‘年上’だ」
「そんなことに腹立ててる場合じゃないだろ!
これ…マズイよな?」
「ああ、写真が写真だしね」
Aの顔には目線が入り、独歩の顔のみハッキリと写っている。場所は道端だが、二人はキスをしていた。
「人は居ないと思ってたんだけど、ごめん…」
「いや、俺もそう思ってたから…Aのせいじゃ…」
お互いに苦い顔をする。
二人はとりあえず仕事を休み、一二三の元へ向かうことにした。
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銀河(プロフ) - 最高でした。今までにない感動をありがとうございます。 (2020年6月26日 0時) (レス) id: fef2df4640 (このIDを非表示/違反報告)
心春(プロフ) - hrmk。さん» 画面が割れそうな程の評価、ありがとうございます。ファンと言って頂けて嬉しいです、励みになります。これからも沢山評価を押して頂けるような作品を作れたらいいなと思っています。応援、本当にありがとうございます。 (2019年10月23日 21時) (レス) id: ca589b7d76 (このIDを非表示/違反報告)
hrmk。(プロフ) - 一つひとつお話を見る度に評価ボタン連打してました。画面割れるかと思いました!!笑。本当に最後まで素敵なお話でファンになってしまいました!!これからの作品も楽しみにしてます。 (2019年10月23日 21時) (レス) id: 6c7a6386f2 (このIDを非表示/違反報告)
心春(プロフ) - ロトさん» みんな幸せにしたいハピエン厨なもので…お気に召していただけたようで良かったです。こちらこそ読んで下さりありがとうございます。これからも、より楽しんで頂けるよう頑張ります。コメントありがとうございます。 (2019年9月26日 6時) (レス) id: ca589b7d76 (このIDを非表示/違反報告)
ロト - 先日、男主×独歩に惹かれて一気読みしました、とても面白かったです。 三角関係等は幸せにならないキャラクターがいて少し苦手なんですが、一二銃になることでみんな幸せで私でも楽しく読んでいけますありがとうございます!長文失礼しました。 (2019年9月25日 23時) (レス) id: 84710b8cd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:心春 | 作成日時:2019年9月9日 8時