あいつにしとき【宮双子】 (ページ15)

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急展開かと思ったらページ15

侑side

Aがバレー部に顔を出すようになって結構経った。

今日も差し入れを持って来てくれた訳やけど…

侑｢あのー、Aｻﾝ？｣

貴｢何？｣

侑｢コレはどういう状況でしょうか？｣

いわゆる、壁ドン。

貴｢侑に聞きたいことがあるんだけど｣

侑｢な、ナンデショウカ｣

貴｢今彼女いる？｣

侑｢え、おらんけど…｣

貴｢じゃあ、…好きな人、いる？｣

侑｢！？｣

なっっっっにを言いおるこいつ！！！

お前やねん！って言えるわけもなくしばらく考える。

俺はAが好きやけど、Aが好きなんはサムで、俺が今この想いを伝えたって困らせてまうやろ

でも、こうやって聞いてくるってことは俺にもチャンスあるんかな…

少し仕掛けてみようかな、なんて気持ちが出てくる。

侑｢好きな子は、おる｣

貴｢！！｣

めっちゃ目見開いとるけど、なんて言われるんやろ

なんて考えているとグイッと更に近ずいてくるA。

侑｢(顔ちっか…)｣

こっちが照れてしまう距離。

貴｢…じゃあさ、その好きな人って…｣

誰？

って聞かれたら、もう俺は自分の想いを伝えよう。
伝えた上でこいつの幸せを願える友達になろう。

そう決心したんや。

なのに…

貴｢動物好きかな？？｣

侑｢は？｣

貴｢パン祭りのシール集めて、お皿貰おうと思ったら動物園のペアチケット当たったんだけど一緒に行く人居ないしその好きな子誘って行っておいで！｣

侑｢ああ、そういう…｣

貴｢？｣

はい！っと手渡されたチケット。

どんだけ意識されてないねん俺。