大切な人の席【江戸川乱歩】

24席 ページ44

Aside

【8:57】

やっっっべ遅刻☆…えへ、えへへ

まぁ？躯が動かないから仕方がないよね？

｢……｣

実際のところ金縛りみたいに動かない

嗚呼〜だるいし〜頭が働かない〜

あっはっはっ窓の外に虫がいる…裏側キモっ

｢へっへっへっこのまま休みm(ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ)えっ足音聞こえなかったぞ……？｣

若しや…福沢社長？

覗き穴から覗くと、案の定でした

｢いませーん｣

｢…開けなさい｣

｢いないもーん｣

｢A、開けなさい｣

｢ウッス…｣

いないって云ってるのに…

扉を開けると、ただならぬ雰囲気を醸し出した福沢社長と目が合う

僕の目を見ると呆れ顔で数秒見て、ため息を吐きこう云った

｢居留守を使うなら返事はするな｣

｢…ハッ、そうだった｣

失敗失敗。次からは気をつけないと…

皆も気をつけてね？

福沢社長は、僕の後ろを見てさっき起きたことをわかった表情をした

｢部屋ん中見たなぁ？えっち〜｣

｢うっ、済まない｣

あっ違う冗談。間に受けちゃったよ。そーゆーところだよ社長

｢会社には来ないのか｣

｢ん〜…考え中｣

｢なら、午後から来なさい。待っている｣

？…今じゃなくて？

そう云い、福沢社長は去っていった

うぅむ福沢社長の言葉に甘えて午後に行こうかな？

福沢社長って…意外と甘いよね

｢午前は、掃除していよっかな｣

することも無いし…じゃない、本買いに行きたかったんだ！

ぱっぱと掃除しちゃって買い物だぁ！

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