大切な人の席【江戸川乱歩】

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Aside

乱歩の顔を見ると黄昏時という事もあり、顔が見づらい

「顔見えないじゃないか。つまらない」

けど、耳に触った時ほんの少し暖かかった

「もう直ぐ閉園時間だよ〜こっち」

手を引っ張り歩かせようとするが全然動かない

……変なことやっちゃった？

「らんぽうぉ！？」

腰を引かれる。はたから見たら抱き合って…？今僕ぎゅーされてる

「なになに」

「ちょっとこのままね」

「え？けど帰ら「あと30秒」…うす」

…擽ったいな

乱歩が背中をゆっくり撫でてるような感じだからだけどね

「…うん。気持ちが落ち着いたよ」

「ほー、もし落ち着かなかったら？」

興味本に聞いた質問

それを聞いたら、じっと顔を見て裏のある笑顔を浮かべて…何か、逃がさねぇよみたいな圧があった

ここでね。僕は悟ったよ。変なことはもう乱歩にしては行けないって

「僕も男だから。ね？」

「肝に銘じておきます」

そう萎縮しながら云うと、んじゃ帰ろ！と僕の手を引いて何時もの乱歩のペースに戻っていく

ちょっ…手ブンブン降らないで、もげる

肩壊れる

「また行こー？」

「仕方がないなぁ！また行こうか」

判りやすく気分が善いねぇ

すごく楽しかったし、遊園地じゃなくてもこうやって歩くのもいいな〜

歩く…？乱歩、歩くの面倒臭いとか云ってなかったっけ？

よく今日一緒に回ってくれたな

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