大切な人の席【江戸川乱歩】

9席 ページ26

Aside

「ﾊｯ…白髪君は先に帰ってて〜」

「用事ですか？」

「今しがた出来たぞ。数十分で終わるから先に戻って休みな」

「はわっ…ありがとうございます！わかりました！」

長い腕をブンブンさせて手を振って変える白髪君は無邪気に見える

未成年だしね…ねぇ？なのに僕より背が高いって何？

んまぁそんなのどうでもいいんだよ

「さてさっきの角を右だっけ？」

さっき見つけた花屋行きたいんだけど…あれ？どっちだっけ？

うーむ…おっ

「これこれ、そこの帽子君久しぶりだね」

「あ？嗚呼、あの時の」

チンピラかな？けど、いい人なんだよね。かっこいいしモテるだろうなぁ…

最初は異能力使われそうになったけど、お茶に誘った時から多分、自分のペースが保てれなくなったなかな？

諦めて僕と話してたら、何故か優しく接するようになったんだよね不思議〜

嗚呼…何で帽子君に聞いたか知りたい？

ここら辺はマフィアの傘下が多いからねぇ

マフィアに入ってる人に聞いた方が早いと思って。僕ったら頭いい〜

「さっき歩いていた時に見つけた花屋に行きたいんだ。どこだか分かる？」

「花屋ァ？人に聞くンなら店の名前を教えろよ」

「うーむ…ちらっと見ただけだからはっきりとは覚えてないけど…確かァ英語の名前で外見が青色で統一されてたなぁ」

爽やかな雰囲気だなと思って見てたんだけど流石に名前まではじっと見ていなかった

「それならあの店の隣だな。隣に用があるから案内する」

「お願いしまーす」

へへっ頼りになるねぇ

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