大切な人の席【江戸川乱歩】

6席 ページ23

Aside

書いてあることは、会った人がどんな人だったか

あとはこんなことがあったとか、驚いたこととかかな？

字が薄れているし汚い

「結構書いてるね…ん？」

「ん？」

「この人、会ったの？」

指を指していたのは結構前に会った男性

すっごい顔見てくるんだけど

「会ったよ？青い目綺麗だなって思ってお茶誘って、喫茶処で話した」

「お茶誘った？」

あっなんかやばいこと云った気が

えーと……

「…えへっ」

「Aなら、マフィアの人だってひと目でわかるでしょ？」

「ちょっと何云ってるか分からない」

口を隠しながら乱歩から目をそらす

視線がチクチクと顔に刺さって痛い

乱歩のジト目とか、怖いんだけど？やめてくれよ

てか、解ってた。マフィアの人だってことは、ましてや幹部の人

けど。けど、綺麗な瞳だったから

あの目で見られたら誰だって落ちる

「誰だって恋に落ちるって考えてるでしょ」

「おーっと？なんの事やら」

「ま、Aなら僕から離れないだろうけど」

「付き合って早々浮気するような莫迦じゃないから」

「知ってるよ」

即答…恥ずいって

さっきから上機嫌で、先程買ってきたお菓子がもう殆ど無い

ってか

「僕の分のお菓子まで食べた？」

「あっ」

「あ？」

「まぁいいじゃないか！」

よかぁねぇよぉぉぁ……


＿＿＿＿＿
(短いですが、許してください…)

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