第四十九話 ー寝泊ー ページ19
ー尾浜目線ー
「・・・寝ちゃった。」
俺達の目の前、正確に言うと雷蔵の膝上で健やかに眠るA。
規則正しい寝息を立て、猫みたいに丸まり、Aの唯でさえ大きい目を更に強調している睫毛も活動休止中。
俺達が無理言って頭を撫でさせるうちに寝てしまった。
「おほー、にしても寝顔も可愛らしいな。」
「そりゃあ私達のAだぞ?Aはどんな顔をしていても可愛いに決まってるだろ。」
「八左ヱ門と三郎の気色悪い発言は置いといて、今夕刻だけどA寝ちゃったし、どうする?」
「「兵助!?」」
太陽が沈みかけ、天の光は赤く染まり、朱に染まる雲。
寝るにはまだ早い時間帯だ。
だけど折角Aが俺達の部屋で寝ている。この機会を見逃す訳にはいかない。
「じゃあ、Aは今日此処に泊めさせるからろ組の三人は出てっていいよ。」
「うん。八左ヱ門達が五月蝿くしてAが起きたら大変だし。」
流石兵助。俺と同じ考えだ。だがろ組は俺達の謀略に気付いた様子。三郎が口を開く。
「そんな事言って、Aを自分らで独占する気だろ。」
続いて八左ヱ門も口を開いた。
「お前らの考えている事なんか丸わかりだぞ。」
「そんな事しなくても、僕達も此処で寝たら良いんじゃないかな?」
「「えっ」」
「それだ!流石雷蔵!」
「Aの事になると優柔不断さは消えるのか?だけど雷蔵!いい案だ!」
勝手に話進められているんだけど・・・。
Aは歓迎するけどろ組も此処で寝るつもり?Aは小柄だから問題無いけど男三人加われたら狭いしAが危険だ!
「兵助、どうする?」
「諦めてもらうしかn「八左ヱ門、布団を敷いておけ。そして雷蔵はAが起きない様に抱き上げてくれ。」「応!」「分かった」って、勝手にするな!」
兵助と話している時、ろ組はいそいそと寝る支度をする。
誰も許可なんて出してないっつーの!
「勘右衛門、兵助。今Aは雷蔵の腕の中だ。別にAを私達の部屋に連れ込んでも良いんだけどなァ?」
ニヤニヤと嫌らしい笑みで此方を見る三郎。やはり三郎は狡い。こんな奴が天才だなんて言われる理由が俺には理解が出来ない。
「・・・仕方が無い、ろ組も此処で寝て良いよ。ただし!Aの両隣は俺と勘右衛門ね!」
兵助の言葉に渋々承諾したろ組。
Aと寝れるだけマシと思ったらしい。
俺は重大な事に気付いてしまった。
「布団二枚だけだけどどうするのさ。」
「「「あっ」」」
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あい(プロフ) - ありがとございます🥺 (2022年3月20日 20時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
氷室アオイ(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます!体調までお気遣い頂き本当にありがとうございます…!!あいさんも、三寒四温の時期ですのでお体を大切にお過ごし下さい☺️ (2022年3月20日 20時) (レス) id: 1a5681ae5a (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 全員出動楽しみです!! リクエストこちらこそ忙しいのにありがとございます🥺 ゆっくりで良いので体を大事にして下さいね、、風邪引かないように気をつけてください (2022年3月20日 20時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
氷室アオイ(プロフ) - あいさん» コメント、リクエストありがとうございます!リクエスト無理を言ってしまい申し訳ありません… 忍術学園全員出動!ですよね?ご期待に応えれる様なお話は書けないかもしれませんが頑張ります!今の内容が終わったら即書かせて頂きます! (2022年3月20日 20時) (レス) id: 1a5681ae5a (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - あ!! ありがとございます 泣きそうですwww また続き描きますねwww えっとリクエストなんですけど映画を書いて欲しいです!! 喜三太救出とオオマガトキの話です (2022年3月20日 19時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氷室アオイ | 作成日時:2022年1月17日 20時