第五十話 ー捜索ー ページ20
ー食満目線ー
Aはどうなったのだろうか。
委員会会議が終わった後、俺達六年生は五年生が来ることを予想していた。そして、軽く巫山戯のつもりでAを置いたが・・・。
五年生は特に嫉妬心や執着心、独占欲が強い。
しかも夕食の時、食堂に五年生とAを見なかったから尚更不安だ。
「ねぇ、留三郎。五年長屋に行ってみる?」
風呂から上がり、寝巻き姿の同室の伊作が俺に聞いてきた。
「顔に出てたか?」
「うん。それに僕も心配だからね。」
「それなら私達も一緒に行くぞ!」
「うぉっ!?小平太、長次!」
スパン!と、大きな音を立てて戸を開けて部屋に入ってきた小平太、それに続き静かに入った長次。
「お前は本当にAが好きだなぁ!」
声だけで苛立ちを覚える奴、文次郎がろ組に続いてやって来た。
「あぁ!?そういうお前だってA大好きじゃねーか!Aと腕組んでる時なんか平然を装ってたけど全然挙動不審だったからな!」
「辞めないか、二人とも。」
呆れ顔をした仙蔵が柱にもたれかかって仲裁をした。
気付けば六年生全員集合となった。
「皆もAを見に行くの?」
伊作の質問に皆首を縦に振る。
「じゃあ順に五年生の長屋見に行くか。」
❋
辺りはすっかり暗闇に包まれた。一つの灯りを頼りに、俺達は五年い組の部屋に着いた。
「後輩と言えど、仮にも優秀ない組だ。気配を消しておけ。」
文次郎の指示で俺は丹田に意識を集中させ、物音を立てずにそっと戸を開けた。
だが、目に映る光景によってそれは掻き消された。
「「「はっ・・・?」」」
六年生とは思えない程の間抜けな声が全員の口から漏れた。
それは、たった二枚の布団を繋げAが真ん中で右隣に兵助、左隣に勘右衛門、Aの足元に八左ヱ門、Aの頭上で雷蔵が兵助側に足を向け寝、三郎は勘右衛門側に足を向け寝ている。つまり、双忍は互いの頭上に相手の頭がある状態・・・そんな感じで上手く六人が二枚の布団に収まっている。
五年生は心做しか何時もより気分良く寝ている様な気がする。Aも、悪い気はしてなさそうな表情だった。
「わぁ、可愛い〜!」
「Aも最初と比べると丸くなったな。」
各々、これの感想を述べているが俺にそんな余裕は無かった。
五年生、羨ましいな・・・、そんな言葉しか頭に無かった。
「あ、六年生の皆。此処で何してるの?」
ふわふわとした高めな声、金色の髪、Aの同室でもある
186人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あい(プロフ) - ありがとございます🥺 (2022年3月20日 20時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
氷室アオイ(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます!体調までお気遣い頂き本当にありがとうございます…!!あいさんも、三寒四温の時期ですのでお体を大切にお過ごし下さい☺️ (2022年3月20日 20時) (レス) id: 1a5681ae5a (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 全員出動楽しみです!! リクエストこちらこそ忙しいのにありがとございます🥺 ゆっくりで良いので体を大事にして下さいね、、風邪引かないように気をつけてください (2022年3月20日 20時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
氷室アオイ(プロフ) - あいさん» コメント、リクエストありがとうございます!リクエスト無理を言ってしまい申し訳ありません… 忍術学園全員出動!ですよね?ご期待に応えれる様なお話は書けないかもしれませんが頑張ります!今の内容が終わったら即書かせて頂きます! (2022年3月20日 20時) (レス) id: 1a5681ae5a (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - あ!! ありがとございます 泣きそうですwww また続き描きますねwww えっとリクエストなんですけど映画を書いて欲しいです!! 喜三太救出とオオマガトキの話です (2022年3月20日 19時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:氷室アオイ | 作成日時:2022年1月17日 20時