検索窓
今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:15,876 hit

197 ページ2

「ーーーーすごい、まさか一週間でこんなにも上達しているとは思っていなかったよ」

早朝訓練が始まって30分ほどが経過した頃、隅で訓練の様子を観察していたAから召集が掛かった。
アルミン、エレン、ミカサは額にうっすらと汗をかきながらも、以前より体力の向上を実感しながらAの前に集まる。

「エレンはだいぶ、冷静に状況判断ができるようになってきたね」
「っ! っしゃ!!」
「ミカサも常に落ち着いている、判断も的確だ」
「……ありがとう」

Aは一人一人に言葉をかけていく。
次はアルミンの番だろう。

ーー何を言われるんだろうか?少しは褒めてもらえるだろうか?それともーーーー

「……アルミン、私が一番最初に教えた戴冠のトレーニングは毎日続けている?」

Aの言葉に、アルミンは一番最初、Aから立体起動の指導を受けた日のことを思い出す。

「も、もちろん!! 欠かした日なんて1日もないよ!!」

本当だった。
己が3人の中で一番立体起動が不得意なことは自覚している。
そしてAにもそれは指摘されている、そして少しでも成長するために教えてもらったことは毎日反復して訓練を続けている。

「うん、素晴らしい。 この3人の中で一番成長しているよ」

Aはアルミンの頭を撫でる。
アルミンはAの言葉に、そして行動に、つい目頭が熱くなってしまう。

「なっ!! 俺だって毎日自主訓練は欠かしてない!!」
「私だって、常に自分の課題を克服するために努力している」

エレンとミカサは、まるでアルミンだけを特別指導していたかのような言動に反抗する。

こうやって見れば、巨人の力を持ち恐れられているエレンも、同じアッカーマンの血を引く人間としてリヴァイと比較され続けているミカサも、10代半ばの少年少女なのだと実感する。

Aはそのことに頬を緩め、そして両手で二人の頭を撫でた。

198→←196



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.6/10 (67 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
344人がお気に入り
設定タグ:進撃の巨人 , リヴァイ , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

名無し(プロフ) - るあさん» るあ様、何度もコメントありがとうございます。今後の展開も読者の方々に楽しんでいただけるよう、尽力していきますので、ぜひ更新を待っていていただけると幸いです。これからもこれからもよろしくお願いいたします! (2021年2月14日 0時) (レス) id: 474eb6e340 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - チョコレートさん» コメントありがとうございます。今後も不定期の更新になりますが、最後まで楽しんでいただけるよういただけるよう精進して参ります。どうか温かい目で更新をお待ちいただけると幸いです。 (2021年2月14日 0時) (レス) id: 474eb6e340 (このIDを非表示/違反報告)
るあ - 続編おめでとうございます!リヴァイとのお出掛けも存分に妄想を楽しめました(照れ)これからの展開にワクワクです! (2021年2月11日 19時) (レス) id: 5477b9cc7a (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも頑張ってください! (2021年2月11日 15時) (レス) id: c173f50722 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:名無し | 作成日時:2021年2月10日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。