二番目の愛-second-

63 ページ13

｢うわ、藤ヶ谷・・・」


｢失礼じゃね？うわはねぇだろ」




正直、まぁまぁというか、結構会いたくない人物だ




｢藤ヶ谷とここの喫煙室で会うの初めてじゃね？なんでここにいんの？」


｢ここの階にちょっと用あってさ、仕事で」


｢へぇー。珍しいんだな」




藤ヶ谷もタバコを取り出し、口にくわえる


その姿は、男の俺から見てもイケメンだ






｢あのさ・・・・・聞いた。Aのこと」




あぁ、やっぱりあの後言ったんだな


俺が皐月と去った後、きっと玉森やAから、藤ヶ谷は聞いたんだろう




｢玉森、なんか言ってたか？」


｢あぁ。Aのこと、よっぽど本気なんだなって改めて思った。だから、タマに頑張ってほしい、早くAを底なしの沼から引き上げてほしいって思ってる」




藤ヶ谷の口から出る言葉に、その通りだと思ってしまう





｢なぁ、なんでAなんだよ・・・他に女ならいくらでもいただろ？」



ギロっと睨まれ、少し怯む



｢お前の女遊びの激しさには別に何も言わない。けどさ・・・・あいつだけはダメなんだよ・・・」





先程の威圧から一変、今度は懇願するような声で訴えられた


驚いた


藤ヶ谷のこんな姿、見たことない


お前、Aのこと、好きなのか？


ただの幼馴染じゃなねぇのかよ・・・

64→←62

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す