好奇心は悪魔を誘う ページ3
Aはキャンディポットを抱えて森の中を飛んでいた、人間の世界では飛ぶことはもちろん、羽を出すことも正体がバレる危険があるためしていなかった。
《一人くらいなら最悪記憶消しちゃえばいいけど、大勢で騒がれると流石に面倒だし、あっち(人間界)で問題起こしたら怒られちゃうかもしれないもんね…》
と考えつつ家路を急ぐ。
小悪魔という種族は人間とは違い悪魔の体の一部から作られる。そのため小悪魔を作った悪魔が小悪魔が自立するまで育てるのが決まりだ。
自立したら放置する者もいれば、そのままある程度干渉する者もいる、Aを作った悪魔は後者の様だ。
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森には分かれ道が多い、しかし魔力や嗅覚など種族によってそれぞれ道を通る者や繋がっている場所などを判断する方法が違うため迷うことはない。
いつも通り、家への道を迷わずに帰る…はずだった。
ゴーン…ゴーン…ゴーン…
微かに、けれど低く、確かに響く時計の音を聞くまでは。
『…?時計なんて珍しい…時間の概念なんてここ(魔界)では無いようなものだから気まぐれお化けの持っている時計しか見たことも聞いたこともないのに…』
人間界と違い、魔界は基本暗く昼、夜という感覚はない。
日が射す場所が無いわけではないがそこに住む種族は少なく時間の概念も全くと言っていいほど有りはしない。
『こんなに大きな音が鳴る時計なんて…とっても素敵!!今日は本当にいい復活祭だわ!見に行ってどんなものか確かめなきゃ!』
いつもは通らない道を進むA。
好奇心は悪魔をーー?
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作者名:空木 | 作成日時:2019年3月1日 3時