１２０歩 ページ43
＿＿＿
文化祭３日目。
とうとう文化祭も最終日にさしかかった。
どの生徒も自分のクラスの催し物の準備に追われている時間。
衣装をバッチリ着た僕は教室で絶望していた。
『……』
「な、なあA？」
「おーい！」
「さ、佐賀美先生を読んできたほうがいいだろうか？」
机に突っ伏して魂を飛ばしている僕を心配して声を掛けてくれている人たちには申し訳ないけど、僕は呼び込みをする気を失くしてしまった。
それは決して接客もしてほしいとお願いされたからではない。
あんずちゃんのお願いを断るなんて僕には無理だ。
「一体どうしたんだ？」
「やっぱりその格好嫌だった？」
『違うんだ…』
ゆっくりと俯いていた顔を上げると、かっこいい衣装を着た北斗くん、スバルくん、アドニスくんが視界に入る。
イケメン羨ましい。
『前の学校で多分一番仲良かった友達が来るって…。それにお世話になってる人たちも』
ザンザスくんやベルくんが来るというメールは昨日の夜届いた。
そっちはまだ問題ない。
僕が懸念しているのは…恭弥だ。
あの人絶対僕をバカにする。
「何かあったら俺に頼れA」
「えーAを守るのは俺だよ！」
「お、俺もいるぞ」
うーんさすがにスバルくんたちでも恭弥には敵わないんじゃないかな。
…いつまでもウジウジしてられない。
僕は宣伝用のチラシ(あんずちゃんお手製)を持って北斗くんと教室を出た。
「これより文化祭最終日の催しを開催いたします」
仁兎先輩が告げた開催の合図で、お客さんが校内に入ってきた。
僕はこっそりといつもより小型の通信機を装着する。
『みんな準備は？』
「ＯＫ」
「いいわよ♪」
「いいぞ」
「……うん」
＿＿＿
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 62人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ノア(プロフ) - 雪兎さん» はじめまして、ありがとうございます！晃牙くん推しなので、あの可愛さが伝わったら嬉しいです！更新頑張っていきますー！ (2016年8月3日 10時) (
レス) id: f8f287b969 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎 - はじめまして！毎回楽しく読ませてもらってます！106話の晃牙君がとても可愛かったです！これからの、文化祭編もとても楽しみです！これからも、更新頑張ってください！ (2016年8月3日 9時) (レス) id: 83fd0e6026 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - 抹茶善哉さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！もっともっと楽しんでいただけるように更新頑張ります！！ (2016年7月27日 22時) (レス) id: f8f287b969 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶善哉(プロフ) - はじめまして！楽しく？読ませてもらってます！(上から目線ゴメンナサイ)話の続きが気になるので更新頑張ってください！(上から目線ゴメンナサイ(二回目)) (2016年7月27日 21時) (レス) id: 8794c6d668 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ノア | 作成日時：2016年7月3日 14時
