派手柱の妹は

18 ページ20

最後の夜、

ｶｧｧｱ、ｶｧｧｱ

また日が沈んでく

ここからがラストスパート、
この夜が明ければ最終選別は終わる


ｻﾞｼｭｯ
走っては鬼を斬ることを繰り返す

ふとこの山の気配を探ると



「は、この気配何」


今までとは全然比べ物にならない禍々しい気配

ちょうどAがいる所から向かって西に
真っ直ぐ

山の真反対側
もう少し、もう少しだけ探ってから行かないと

本能がそう告げる

「全集中、舞の呼吸、肆ノ型__竹取広袤」

意識を山の裏側にまで進める

この廃屋、その内側に何か、、



いた、そこ。
目の前まで意識を伸ばしたその時






ﾆﾀｧ







鬼の顔が振り返りながらAの方を見て嗤う


？「そこにいたんだね」



鬼がそう言ったと思った瞬間、
あと少しで顔が見えそうになるその時






ｼｭｯ


竹取広袤が切れた！？
そんな、、そんなこと今まで無かった

切れたと言うより切られた、
何それ！！！反則技ですけど！！









なに、なに彼奴、、、
意識だけしか伸ばしてないのに、
そこに居た？？何が！？

Aならここに居るけど！！
それは見つからない筈なのに！！

彼奴はおかしい。
この山に居るはずじゃない鬼だ、絶対に

「やばいやついるやんこれ絶対そうやん」

頭を抱えてそう言う

でもこのままにしてたら
誰かの命が奪われてしまうかもしれない

それなら、、




それなら、Aが彼奴を止めないと


「というか顔見せろや！！」

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ

叫びながら鬼の方に向かって走る

「もうどうとでもなれぇ！！」





ｰｰｰｰ
？side

鬼達が皆嫌う藤の牢獄、

鬼殺隊のなんちゃら？で今はひよっこ達が
大量に送り込まれている
そう風の噂を耳に挟んだ

「強いやつ喰ったら強くなれるかな〜」

そう思って向かってみることにした。


ひよっこ達だと聞いていたし
あまり期待し過ぎずに来たのだけれど






「あれ、あの子だけ違うね、ねぇそう思うよね」

一緒に連れてきた彼に問う

「弱いやつは見ているだけで虫唾が走る」

あの子以外の大半に向けてそう呟く

「でも！あの子だけ！」

その子の発する空気だけ違うし
何より雑魚鬼への斬り方が違う

「無駄が1個も無いなんて！」

？「彼奴は強いな、鬼にならないか聞いてくる」

「ちょちょちょ、置いてかないでよ」

そんな訴えも聞いてくれずに何処かに言ってしまった

と、同時に背後から誰かに見られてる気配がした

「そこに居たんだね」

19→←17

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す