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こんにちは。おいら晴太。
買い出しに出たのは良かったのだけど、何故か追いかけられています。

「どこ行った糞餓鬼!!!」

息を潜めて物陰に隠れた。

しかし,理由は段々と鮮明に分かってきた。
銀時の財布を掏るより以前に掏った相手が悪かった。

この廃刀令のご時世の中、帯刀をしているということは恐らく浪人。掏ったとき、帯刀していただろうか。
そんな相手態々選ぶことなかった筈なのに。



だが今はそんなことどうでもいい。見つかれば殺されそうな勢いである。

買ったばかりの荷物を抱きしめて相手が通り過ぎるのを待つ。
心臓が飛び出そうだ。息を潜めても心臓の音が聞こえてるんじゃないかと思ってしまうほどに。


頼むぅ、行ってくれぇ……!!!


足音が遠くなっていき、漸く晴太は息が吐けた。

「はぁぁぁぁ、やっと行ってくれたっ」

今のうちにこんな路地裏出てしまおう。いつ見つかるか分かるまい。
暗いし怖いし。大通りにさえ出てしまえば勝ちだ。物陰から顔を出す。

よし、誰もいない。

確認してすぐに走り出した。
大通りってどっちだ。無我夢中に逃げていたため、自分が入ってきた道も分からない。


そして結局。

「あ」

「……糞餓鬼ぃぃぃ!!!」

「ぎゃあぁぁぁ!!!」

角でバッタリとまた出くわしてしまい、更に奥へと進んでしまう。
少しだけ、少しだけ振り向くとまさに鬼の血相で手を伸ばし追いかけてくる。


大人の足は簡単に自分に追いついてしまう。後ろを振り向くことなく逃げるが、後僅かで捕まってしまう。

目の前に四つ角。そんなことも気にすることが出来ずまっすぐ進もうとした瞬間。


「うぎゃっ!!!」

情けない声が背後で聞こえた。
突然のことに驚き、振り向こうとした瞬間、何かに手を掴まれた。

「うぉ!!!」

目の前に広がった紫色の髪と背中に見える糖の字。

「走って」

「えっ、あ、あんた……」

喜杏だった。
何でここにいるのか、あいつらに何したのか、聞きたいことはあるけれど、転ばないように走ることが精一杯であった。

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月見ソウ(プロフ) - 萩月さん» 萩月さん、コメントありがとうございます!遅れてしまってすみません。一気に読んでくださったこと、可愛いと感じてもらえてとても嬉しいです。これからもよろしくお願いします。 (1月13日 6時) (レス) id: 5772551842 (このIDを非表示/違反報告)
萩月(プロフ) - 面白くて一気に読んじゃいました、不器用ながらも喜杏ちゃんを可愛がる銀さんや甘えたな年頃の喜杏ちゃん等、ニヤケが止まりません!続きを楽しみにしてます。年明け早々色々ありましたが作者さんも無理せず頑張ってください、これからも応援しております。 (1月3日 15時) (レス) id: 18ce4c7edf (このIDを非表示/違反報告)
月見ソウ(プロフ) - 蛙好きさん» 蛙好きさん、コメントありがとうございます!一気に見てくれたんですか!?嬉しいです、ありがとうございます。一月下旬当たりにここに戻りたいと思ってるので、申し訳ないですがもう少しお待ちください。これからもよろしくお願いします。 (12月26日 16時) (レス) id: 5772551842 (このIDを非表示/違反報告)
蛙好き(プロフ) - 夜中一気に見ちゃいました、続き楽しみにしています (12月23日 2時) (レス) @page46 id: 7bb3646af7 (このIDを非表示/違反報告)
月見ソウ(プロフ) - 甚嘉さん» 甚嘉さん、コメントありがとうございます!成長は特に意識して買いてるので感じてもらえて凄く嬉しいです。少し更新速度落ちてますが、頑張ります!よろしくおねがいします。 (9月25日 23時) (レス) id: 5772551842 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月見ソウ | 作成日時:2023年9月4日 0時

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