こっそり咲く花も綺麗なものだ1 ページ1
江戸は夜でも明るく賑やかな場所だが、少し外れれば音一つない不気味な場所だってあるのだ。
浪人や攘夷浪士がうろつき、良い子は寝ている時間だろう。
そんな時間に剣と剣が交わった音が響いていた。
キィン、キィンと何度も何度も響いた。
その音の張本人、坂田銀時は洞爺湖を強く握り締め、持ち構えた。
面倒臭いことに首を突っ込んでしまったと後悔した。
久々に依頼が入り、ガキ共を置いて1人で呑みを楽しみ、酔い覚ましにとぶらりと立ち寄っただけなのだ。
血の匂いを感じ興味本位で路地裏を覗いた結果である。
暗闇にも目が慣れ、相手の姿もうっすらではあるが確認できる。
銀時は確信した。
やっぱりだ……!
太刀筋は鋭く、速いが男のような力をあまり感じなかった。
少女でなくても銀時であれば一瞬で決着は着くが、何処か違和感を感じていたのだ。少女の剣筋は何処かで交わしたことがあるのだが、生憎酒が入ってる銀時の頭は回らない。
「おーい、お嬢ちゃん?良い子はおねんねの時間な筈なんだけど?」
懐刀を持ってる時点で良い子の筈はない。
しかし少女からの返答はなく、脳裏で無視か!!?銀さん酒入ってて情緒不安定だからね??などと1人でボケていた。
「良い子、じゃない」
鈴のような声が銀時の耳に届いた。
「殺.し屋、だけど?」
鈴のような声で物騒な単語も銀時の耳には届いた。
oh......と反応している暇など銀時にはない。彼女が暗殺を実行しているタイミングで銀時が現れたのだ。
つまり彼女にとって銀時は消さねばならない存在であった。
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月見ソウ(プロフ) - 偃刄将さん» ありがとうございます!そう言ってもらえて恐縮です。これからもよろしくお願いします! (2020年4月30日 14時) (レス) id: 5772551842 (このIDを非表示/違反報告)
偃刄将 - 初めまして、作品読まさせて頂きました!面白いです、これから更新頑張って下さい!! (2020年4月30日 5時) (レス) id: 407c15182f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月見ソウ | 作成日時:2020年4月27日 22時