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エレベーターに乗り、2人きりになる。



すると、パッと手が離れた。



あ…まぁ、そっか。



まだ業の手の感覚が残っている右手を握ったり開いたりしていると、チーンとエレベーターが鳴った。



5階に着いたみたい。



ドアか開き、足を踏み出す。



すると再び業に手を握られた。



「ぇ…。」



業『そんな寂しそうな顔されたら握るしかないでしょ。』



ニィッと意地悪に笑ってぎゅっぎゅっと私の手を握る業。



「寂しいなんて…そんな顔、してない…。」



言われたことが図星で、顔を逸らして否定する。



すると業は少しだけ黙ったあと、悪魔のようにまた話し出した。



業『じゃあ離す?』



中学の時何度も見た顔。



悪魔の角やしっぽが生えたような顔だ。



「意地悪。」



業『えぇ?』



もういい、と手を離そうとするも相手の手がそれを許してくれない。



ブンブンと腕を振るも、意味がなくて。



業『Aが離したかったとしても俺が離したくないから。』



「…馬鹿。」



本当、この人は狡い。



手を握り直し、会場のドアを開ける。



すると中に居た人達が私達を見た。



莉桜『…!A!』



「莉桜…久しぶり。」



わー!と抱き着いてきたのは莉桜。



すると直ぐに"あれ?"と言葉を零す。



莉桜『2人って…デキちゃった感じ?』



ニヤニヤする莉桜の顔をむぎゅっと掴む。



「違うよ、エスコートして貰ってただけ。」



莉桜『なーんだ…。まぁいいや、行こ!』



莉桜に手を引かれ、ドリンクや料理が置かれてある方へと行く。



その時、業と繋いでいた手は離れてしまった。



磯貝『若林。』



「磯貝くん、久しぶり。」



磯貝『来てくれてありがとう。』



「ありがとうって…私もE組の一員なんだからさ。」



ふふ、と笑うと磯貝くんは驚いたように目を見開く。



磯貝『なんか丸くなった?』



「そ、それは言わないで!中学のあれは黒歴史だから…ほんとに…。」



磯貝『はは、黒歴史って。』



暫く磯貝くんと話していると、ザワザワと騒がしい軍団が会場へと近付いてくる。



寺坂組が上がってきたのかな?



ドアの方を見ていると、バンッと勢いよく開いた。



寺坂『あ、テメーら!さっき居たのに置いてっただろ。』



業『寺坂達がうるさいから身内だと思われたくなかったんだよ。』



寺坂『なんだと!?』



あぁほら騒がしい…。







.

『』の前の名前の表記は夢主さんの呼び方で変わります。

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ヒヨコ(プロフ) - ホントにおもしろかったです!次の作品も楽しみにしてます! (2020年6月14日 19時) (レス) id: a71ea1e4cf (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - 夢主のファーストキスってビッチ先生なんじゃ (2020年6月1日 18時) (レス) id: 348cf1e7b1 (このIDを非表示/違反報告)
Mocha(プロフ) - 面白かったです! (2020年5月13日 21時) (レス) id: 87128bc86a (このIDを非表示/違反報告)
くるみっこ - あのすみません、16の、カルマのセリフの「どうやらちがうみたい」が「どうやるちがうみたい」なってますよ。 (2020年5月5日 17時) (レス) id: 65e7743a54 (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - *利茄*さん» 何の小説ですか?題名、教えて下さい! (2020年5月4日 12時) (レス) id: a86d5a1323 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セツ | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年4月3日 17時

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