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橋本と戦いながら、元々山小屋があったところへ行く。
何かヒントがあればと思ったけれど…。
何も落ちていないし、あったとしても木に埋もれて原型は留まっていないだろう。
すると、近くに黒い端末が。
「私の携帯…。」
画面が多少傷ついているが、使えないほどでもない。
端末を拾い上げ、電源をつける。
表示されている時間は8:10。
…もうこんなに時間が経ったのか。
パスワードを押し、ホーム画面へ。
トークアプリを開くと、蘭ちゃんから着信が3件入っていた。
電話が1本、メッセージが2件。
蘭ちゃんAさん、潮田先生どこにいるか知りませんか?
蘭ちゃん今日学校が休みで質問をしに行ったんですけど、先生居なくて…。
蘭ちゃん不在着信
渚が?
もしかして、と思い律に話し掛ける。
「律。」
律『はい!なんでしょう?』
「増援の中に渚って居る?」
律『えーっと…はい!居ますね。』
「そう、ありがとう。」
渚が来てくれるのはとてもありがたい…けれど蘭ちゃんに変に勘づかれたら。
いや、蘭ちゃんと言うよりはコナンくんね。
どうしようかと悩んでいると、画面がいきなり切り替わる。
画面には蘭ちゃんの文字と緑と赤のボタン。
通話…今するのは危険だけど出ないのも何か勘違いされそうだ。
意を決して緑のボタンをスライドする。
「もしもし。」
蘭『あ、Aさん!良かった繋がって…。』
「ごめんね、用事してて。渚がどうかした?」
蘭『今日は創立記念日で休みだったんですけど、どうしても潮田先生に聞きたいことがあって学校に行ったんです。そしたら潮田先生が居なくて…。他の先生が言うには潮田先生の電話口の様子が変だった、って…。』
「そう…。」
渚の様子が変なのはこの事があるからだろう。
確かに、私たちは国家機密の情報を持っているからバレる訳にはいかない。
渚はそれを隠していたのだろう。
「生憎だけど私は…。」
知らない、ということを伝えようとすると"危ない!"という声が後ろから聞こえた。
視線を上げると、大きな触手が飛んできていて。
橋本『消えろ!』
「っ…!あ、ぶな…。」
橋本『余所見する余裕があるんだな。』
「うるさいなぁ!」
携帯を耳元から外し、触手を避ける。
蘭ちゃんに何か言われないといいけど…。
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ヒヨコ(プロフ) - ホントにおもしろかったです!次の作品も楽しみにしてます! (2020年6月14日 19時) (レス) id: a71ea1e4cf (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - 夢主のファーストキスってビッチ先生なんじゃ (2020年6月1日 18時) (レス) id: 348cf1e7b1 (このIDを非表示/違反報告)
Mocha(プロフ) - 面白かったです! (2020年5月13日 21時) (レス) id: 87128bc86a (このIDを非表示/違反報告)
くるみっこ - あのすみません、16の、カルマのセリフの「どうやらちがうみたい」が「どうやるちがうみたい」なってますよ。 (2020年5月5日 17時) (レス) id: 65e7743a54 (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - *利茄*さん» 何の小説ですか?題名、教えて下さい! (2020年5月4日 12時) (レス) id: a86d5a1323 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セツ | 作者ホームページ:
作成日時:2020年4月3日 17時