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寺坂『おいどうすんだよ!』
業『…おかしい。明らかに再生じゃない。』
寺坂『はぁ?』
隣で繰り広げられる会話を聞いている暇なんて、今の私にはない。
ハンドガンの弾を装填し、連射する。
だけどそんなもの屁でもないのか、掠っても平然としたように立っていた。
私の動きを見た皆はハッとしたように攻撃を開始するが、どれも効かなくて。
するとカエデの携帯から律の姿が。
律『写真を撮り、グループに送りました!来れる方は、今から来ると。』
「…ありがとう、律。」
増援か…誰が来るのだろう。
とにかくそれまで耐えよう。
大きな1発があれば、倒せなくとも動きを封じることは出来る筈なのに。
…そんな攻撃、どこにもない。
政府や防衛省も私達を護衛しないと、烏間先生が言っていた。
どうすれば…。
悩んでいると、トントンと肩を叩かれる。
その方向へ顔を向けると、ぷすっと頬を指で突かれた。
業『顔怖い。』
「…こんな状況で笑顔のやつなんて居ないでしょ。」
犯人は業。
なんでわざわざこのタイミングでこんなことをするのか…気になったけれどきっと彼なりの優しさだろう。
業『…聞いて。』
「何。」
業『奥田さんが教えたのはきっと触手を再生させるためのものじゃない。ただ単に増殖させるもの。』
何やら推理したことを話し出した業。
私はその話に耳を傾ける。
業『まだ彼女には自我が残ってる。あの薬を作ったのは奥田さんだ。…奥田さんが元に戻れば、アイツを倒す薬なんてちょちょいのちょいでしょ。』
「でも…どうやって?」
業『ヒントあげるよ。』
「ヒント?」
業『…増援が来たら、ね。今はそれを実行するタイミングじゃない。』
業が睨みつけた方向から、触手が飛んでくる。
私はギリギリのところでそれを回避した。
飛んできた触手を見ていると、僅かにビリッと電気が発生している。
「まずい…攻撃力が上がってる。」
離れた場所へ逃げた業と目を合わせ、うん、と頷く。
私は女子に、業は男子にその事を伝えに行った。
「っ…聞いて。さっき竹林くんが言ってくれてた電撃がもう発生してる。今はまだ静電気程度だけれど、パワーが貯まれば大変なことになる。」
メグ『分かった…ようするに、当たったら一溜りもないのね。』
カエデ『えぇ…。』
「そういうこと。」
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ヒヨコ(プロフ) - ホントにおもしろかったです!次の作品も楽しみにしてます! (2020年6月14日 19時) (レス) id: a71ea1e4cf (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - 夢主のファーストキスってビッチ先生なんじゃ (2020年6月1日 18時) (レス) id: 348cf1e7b1 (このIDを非表示/違反報告)
Mocha(プロフ) - 面白かったです! (2020年5月13日 21時) (レス) id: 87128bc86a (このIDを非表示/違反報告)
くるみっこ - あのすみません、16の、カルマのセリフの「どうやらちがうみたい」が「どうやるちがうみたい」なってますよ。 (2020年5月5日 17時) (レス) id: 65e7743a54 (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - *利茄*さん» 何の小説ですか?題名、教えて下さい! (2020年5月4日 12時) (レス) id: a86d5a1323 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セツ | 作者ホームページ:
作成日時:2020年4月3日 17時