ビワーガノ・デ・ウラク【あんスタ！】 (ページ26)

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暗闇,025 ページ26

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「ど、どういうことだ……。一体何が起きている！」

学院の事務員の人から英智経由で連絡が来た。英智は病院の検診があるので学院には来られないというので、代わりに代理で俺が来たというわけなのだが。

「……っ」

廊下は水浸し。その事後処理をしようとしたのか、カーテンが水溜りの上に落とされてある。まるでお化け屋敷のようだ。手でカーテンを引きちぎったみたいで、破り目があやふや。

「いや、そんなわけがない。手だけでカーテンを破るなんて……誰ができる…も、の」

あっ、そうだ。

この学院にはそれができる人間がいるんだった。完全に人間とも言い切れないのだがな。

「胃が痛い。あいつら後で説教三時間コースだぞ……‼」

夜７時。俺は蛍光灯もつかないような学院を走り回ることとなるのだが、度し難い。あいつらは、やはり別々に山に捨ててくるべきだったんだ。

「う、うぅ…。鬼龍や神崎がいてくれればよかったのにな。最悪だ！いっそのこと『あいつ』にも救助要請を出してみるか……？」

俺は一年前から変わらない、電話番号に手をかけた。あいつだけがあの『五奇人』を束ねられる、真の首魁なのだ。俺は少なくともそう思っている。