暗闇,021 ページ22
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「あ、頭が痛くなってきた……うぅ」
「朔間さんも?あはは、俺もー……」
『UNDEAD』の『二枚看板』が潰れた!
大変な事態に陥ったということ。極めて危険な状態。誰かこのカオスを鎮めてくれないだろうか。二人はそんなことを願うばかりだった。
「薫くん、それでよくそんなことが言えたものじゃよ。呆れを通り越して感心すら覚えるぞい。まさか、」
「あぁああ言わなくていいから!自分で言うのと、人に言われるのとじゃ全然違うんだって!ほんとにテクニシャンだよね、あの子……」
「いや、おぬしが単純なだけだと思うがの。今回は短所をもろに突かれて辛酸を飲んだんじゃから、これに懲りたら付け込まれぬよう反省するんじゃな」
少しだけ、薫と彼女の取引内容が気になるものだけど。まぁいい。彼のファンが激減することを考えれば、これくらいは我慢しなければいけない。
「あの、Aちゃん?あれだけの物を買うお金、持ってたかな?そのお金は一体どこから来たの?」
「う?えぇと、これは『おこづかい』です。いまはそれだけしか答えられませんが」
それを言った途端、薫の横でウーパールーパーを恨めしげに見つめていた零が、彼女の方を向いて苦い顔をする。強いて言うなら『あっちゃ〜』という顔だ。
「ともあれじゃ、薫くん。」
「えっ!俺⁉」
「当然じゃろう。今回の件、Aは置いといて薫くんが『やっちゃった』って感じがするんじゃけども。違うか?」
あ、そう言われれば。俺が悪かったのかも。零には必然的にそう思わせる魔法が使えるのだろうか。あっさり罪を認めようと踏みきろうとした薫だったが、
「っえ、いやいや全然違うでしょ‼朔間さん、あなた一番『置いといて』しちゃいけない人を『置いといて』しちゃってるからね⁉あれ、俺何言ってるんだろう‼‼」
「あう〜たしかに。薫くんは、一体なにを言ってるんでしょ〜……くすくす」
「本当じゃのうA。今回は薫が悪いよなぁ?んん〜♪お前は何にも悪くないぞぉ、ふははっ☆」
四面楚歌。向かうところ、いや、向かわなくても。敵しかいないこの状況。可哀想だとしか言いようがない。彼女が一番に嫌うこの罵声、『可哀想』。
「もうやだっっ、朔間さんの弟に“あの写真”見せちゃうから〜〜‼」
「は?羽風テメェ待ちやがれぇえ‼‼」
「えっ、ぎゃああああああ‼‼‼」
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日向サク(プロフ) - ありがとう〜 (2017年12月14日 18時) (レス) id: 7c85688fc0 (このIDを非表示/違反報告)
しょーり - サイコー!! 大好き!! キュンキュン!! (2017年12月14日 18時) (レス) id: d8a6f4a6f4 (このIDを非表示/違反報告)
亜純(プロフ) - とってもいいです!!最高です!!応援しています!更新頑張って下さい! (2017年10月17日 1時) (レス) id: f65f9d6e58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:日向サク | 作成日時:2017年9月16日 10時