◇ひまわり【1本】�� ページ15
いらっしゃい！何か探してるの？」
「あっ！いや…キレイだなって思って。」
「あっ！なんかキミみたいだよね？目尻に笑いじわ！いつもニコニコしてるんじゃない？」
その人は俺にそう言って、向日葵の花をみてふにゃって優しく笑った。
俺よりも背が低く足元はなんでかギョサンで花屋なのになんで？って思った。
髪は少し茶色く柔らかそうに風に揺れた。
「知ってる？花には花言葉ってのがあるんだけどね？向日葵にもあるんだよ？」
「えっ？」
んふふっ
「"あたしはあなただけを見つめる"そして、本数でも違うんだよ？1本だと"一目惚れ"」
「ひと…めぼれ…」
あぁ今日の俺だって！ってストンってなんだか気持ちが落ち着いた。
そして俺は
「お兄さん向日葵1本くださいっ！！」
ふふっ
また優しく笑って簡単に包んでくれ花を手渡してくれた。
「ありがとう！」
ペコって頭を下げてお店をあとにした。
俺は走ってまたバイト先に向かった。
「あれ？二宮くん？」
なんて声が聞こえたけど無視して休憩室に入ったらタイミングよく店長は休憩してた。
「あれ？雅紀？どーしたんだよ？忘れ物？」
笑ってたけど俺はそのまま店長にその向日葵を渡した。
「店長これ！今日オープンおめでとう！」
突然のことにびっくりした顔をした店長はすぐに笑顔になって椅子から立ち上がって俺からその向日葵を受け取ってくれた。
「あははっ！うん。ありがとう。雅紀みたいなキレイな向日葵だな！みんなに見せるのもったいないな…」
ってそのまま俺の頭をふわってポンポンされた。
「ありがとう。」
そのまま頭に乗っかった手はグシャって俺の髪を乱暴にしてから離れた。
あっ…もっとして欲しいなって思ったけどきっと俺の顔は真っ赤かだったと思う。
「じゃっじゃあ…かっ！帰りますっ！」
「ふふっうん。気をつけてなっ！」
ペコって頭を下げて部屋を出た。
帰りはなんかわかんないけど
るんるんって声が出るんじゃない？
ってくらいで
鼻歌やスキップまでして家に帰っていった。
「これから
バイト楽しくなるなぁ〜」
ふふっ
「たっだいまぁ〜」
【1本】−おわり−
向日葵 sunflower
花言葉 「私はあなただけを見つめる」「愛慕」「崇拝」
1本 一目惚れ
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作者名：REN | 作成日時：2020年4月17日 11時
