【そらる】過保護な幼馴染

＊ ページ17

屋上のドアの前につき、一息つく。



「ふぅ…」



息を飲んでドアを開ける



「彼方…！！」



彼方はベンチの上で横になっていた



私がやると怒るくせに



「…彼方…さん？」



横になってる彼方を覗いてみると規則正しい寝息を立てて寝ている



心配…かけちゃったから、疲れたのかな…



「彼方といると目立つからって避けててごめんなさい…



彼方が心配してるのにワガママ言ってごめんなさい



せっかく彼方が助けてくれたのに怒ってごめんなさい…



何度も何度も心配かけてごめんなさい…」




「…」




無言でむくりと起き上がる彼方




「えっ…起きてたの彼方」




「Aが入ってくる前から本当は起きてたけど、まぁ黙ってた方がいいかなって」




「なにそれ……」




「ていうか、俺がAを心配するのって当たり前じゃん。好きなんだから。寧ろ心配させてよ。」




「…なんで改まってそんなこと言うの…」




「照れてるAも可愛いよ」




「彼方のくせに！！…私も好きだよ」




「…え？」




「好きだよバカ！！！！！」




恥ずかしくなってそっぽを向く




無言の間が続き、心配になり彼方の方を見る。




すると珍しく放心状態の彼方が居た




「え？彼方…？」




「…びっくりした」




「なんで…？」




「まさかAが俺のことが好きなんて思わなかったから。親のわがままなのに。」




「彼方は私のことわかってるようで分かってなかったんだね〜彼方もまだまだだね！」




「そうだな。まだまだだ。」

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