【学園アリス】MEVIUS XIII (ページ23)

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「ねえどこに連れてくの？」
柊人「妹達のとこ！」
「妹？」

私は今、柊人に手を引っ張られて走っている
前を走る柊人はやけに楽しそう

柊人「この4月から双子の妹が学園に来たんだ！どうしても先輩に紹介したくてさ！」
「わかったからちょっと待ってよ」

この4月杏樹が音校に異動してしまい、私は高3にして寮に戻ってきた
柊人は高1にあがったばかりで全てが楽しそうだけど

走り続けること数分、中等部にやってきた
卒業したとはいえ志貴さんに会いに来るからそんなに懐かしくはない

「どこで待ち合わせしてるの？」
柊人「A組」

てことは1年か
まあ中等部からの入学なら妥当だ
大体区切りのいい中1で入学してくる

A組に入るとそこには女の子が2人待っていた
まだ背丈の小さい可愛らしい女の子

どちらもショートカットだが、髪の色が若干違う
柊人と同じ暗みがかかった青髪と、それとは違う明るめの青髪

柊人「お待たせ。連れてきたよ」
「お兄ちゃん」
「大丈夫待ってないよ」

優しそうに柊人に話しかける2人
柊人とも似ているし「兄妹」という雰囲気が伝わってくる

柊人「先輩。それじゃ紹介するね。…こっちが朝柊(あさひ)で、こっちが夕柊(ゆうひ)」
髪が明るい方が朝柊、髪が暗い方が夕柊というらしい
やっぱり見分け方はそこか

柊人「2人とも俺と同じテレパシーのアリスで潜在系だよ」

で、という感じで柊人に手を向けられる
私はそれに続いて自己紹介をした

「月城Aです。フェロモン体質と、夢のアリス。危険能力系所属で、一応代表やってます。よろしく」

危力系という事をもう隠さなくていい今の環境はとっても好き

微笑むと双子ちゃんも微笑み返してくれていい気分

朝柊「月城さんのお話は兄からよく聞いてますよー！」
夕柊「危力系代表なのに生徒会もされていて凄いと思ってたんですー！」

目をキラキラ輝かせた2人が私に迫ってくる
その勢いにびっくりしてしまったけど、褒められる事なんてそうそうないので嬉しくなってしまう

「ほんとによく知ってるのね。柊人がみんな教えてたんだ？」
柊人「手紙でね。うちアリス持ちは俺と朝柊、夕柊だけだけど。その他にも弟2人いるから、よく近況報告とか周辺報告とかしてたんだよね」

「なるほど。…弟2人はなんて名前なの？」
柊人「名前？」
「『柊』がみんなついてるのかなって思って」
柊人「あぁ。ついてるよ。1個下の弟が柊弥(とうや)。小5の弟が柊温(しおん)」
「すご」