sweet home.4 ページ10
A「…ッ!……承知致しました。」
本来ならば死罪でもおかしくない。だが、今まで積み重ねてきた戦歴がなくなるのは苦しい所だが、甘んじて受けた。
蒙驁 「……フォッフォッ。
これで、AはただのAになった。
これからは、自分の好きなように生きていきなさい…。」
そう微笑んでくれる蒙驁は、幼少の時から変わらず優しいままのAのおじいちゃんだった。
A「……(自分の好きなように…)」
父上である王騎からも、死ぬ間際に同じことを言われた。
王騎 「……A、これからは、自分の幸せの為に生きなさい…」
顔を上げ、寛大な処置をして頂いた将軍やじい様に感謝の込めて、頭を下げる。
A「…ありがたく!受け取られて頂きます」
その姿に、将軍達は微笑むのだった。
✴
秦国 函谷関
夕刻もすぎ、あたりは祝杯と宴の準備に入っている。すでに何隊かはもう出来上がっている。蕞を守り抜いた英雄の飛信隊がすぐそこまで向かってきているのが見えた。
きっと、蒙驁様への挨拶回りだろう…と、Aは場を邪魔しないように立ち上がろうとする。
信 「……おおッ!あれはAじゃねーか!
…蒙恬もいるけど」
貂 「…って蒙恬はおまけかよッ!」
信 「うっせぇーなっ!細かいことは気にすんなッ!」
羌瘣 「……Aがいるのか。(久しぶりだな。はやく会いたい)」
信 「おいッ!羌瘣。一人だけ早足でいくんじゃねー!」
後ろから尾平ら歩兵隊達も、四十笑いながらぞろぞろと歩いてきていた。
✴
立ち上がって去ろうとするAを蒙恬が、腕を掴んで止めた。風に髪をなびかせながら、振り返るA。
蒙恬 「……A。あの日の返事を聞かせてほしい。」
A「……えっ///…いまここで?」
蒙恬 「そう♡…ここで」
A「宴の後じゃ…」
蒙恬 「…だめ」
A「もうちょっと二人きりの場所が…」
蒙恬 「だーーーーめっ。ここで。」
白老人様やじい様がいて、後ろからは飛信隊も迫っているのに!!
困りながら見つめても、蒙恬は譲る気はなさそうだ。
顔を真っ赤にして、俯向くA。
体だけは蒙恬に向き直ってくれた。
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sora(プロフ) - 蒙恬ルートのことでお尋ねしたく、【蒙恬ルート:嫉妬の在り処】はどちらで読めますでしょうか? (2021年2月21日 6時) (レス) id: cf24751ccb (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 蒙恬が好きで読みました!王騎の娘というところが最高でした!蒙恬の話がもっと読みたいです!楽しみにしてます! (2021年2月16日 2時) (レス) id: cf24751ccb (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - さあやさん» ありがとうございます!さぁやさんの小説も好きで読んでたので嬉しいです!私も更新楽しみにしてます! (2020年8月21日 23時) (レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます! お体に気をつけて、どうか頑張ってください。応援しています! (2020年8月21日 21時) (レス) id: 523a6006f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:09kokoa | 作成日時:2020年8月10日 12時