愛に溺れる ページ46
最近、よくAから甘えてくるようになった。
お預けだったのが嘘のように、
毎夜、毎夜、彼女を抱き、
Aも俺を受け入れた。
それは、きっと戦が近いことを
彼女も悟っているからだろうーーー。
✴
荒い呼吸の落ち着けようと、一旦体を離す。
自分の下に、組み敷かれたAは何も見に纏っておらず、同じように熱に浮かせらた顔で、必死に酸素を求めていた。
情事後の香りが漂う部屋で、
今日も愛しい彼女を抱きしめるながら、
眠りにつく。
何度抱いても、この幸せの感覚は色褪せない。
蒙恬の胸にすっぽりと収まったその小さな体を、さらに距離を縮めるようにAは、頭をすり寄せる。
途端にサラサラとした髪から、
甘い香りが鼻をくすぐる。
愛しさが止まらない蒙恬は、そんな甘い彼女に再びキスをしようと顔を寄せると…
Aの大きな目からぽろっと
白い宝石なような涙が溢れた。
蒙恬 「どうしたの？…泣いてるの？」
慌ててその涙を手で拭ってあげる。
A「………分からない。
恬がいなくなっちゃうのが、寂しいのかも…。
昔は、私も戦場で戦ったのに
弱くなっちゃった……」
そう言って弱々しく笑う彼女が、少しでも安心できるように蒙恬はその体を力強く抱きしめた。
蒙恬 「俺だって…
1分、1秒でもAと離れたくない。
でも、次の戦で武功を上げれば
やっと将軍になれる……」
A「…私は恬が元気で居てくれたら、
それでいいのに…」
蒙恬 「Aは俺と結婚したくないのー？
俺は一日でも早くお前と結婚して、
秦国中にAは俺の奥さんって自慢したい！」
A「…もうっ、恬のバカ///」
こちょこちょと脇をくすぐるとあっという間に、
いつもの二人に戻った。
こうやって、どんな時も二人で笑いあって乗り越えてきたのだ。
蒙恬 「A…約束する。
俺は絶対に死なない。
生きて……
死が二人を分かつまで、
Aを愛し続けるって誓うよ」
A「………恬っ」
収まった涙がまた出そうだ。
Aは蒙恬の小指に自分の指を絡めた。
A「私も約束する。
どんなに遠く離れていても、
恬のことを信じて待ってる。
……死が二人を別つまで、恬を愛し続ける。」
彼の言葉が、温もりが
不安でいっぱいの心を溶かしてくれる。
小指の約束を果たしながら、
再び熱を持った唇を、お互いに重ね合わせた。
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sora(プロフ) - 蒙恬ルートのことでお尋ねしたく、【蒙恬ルート：嫉妬の在り処】はどちらで読めますでしょうか？ (2021年2月21日 6時) (
レス) id: cf24751ccb (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 蒙恬が好きで読みました！王騎の娘というところが最高でした！蒙恬の話がもっと読みたいです！楽しみにしてます！ (2021年2月16日 2時) (レス) id: cf24751ccb (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - さあやさん» ありがとうございます！さぁやさんの小説も好きで読んでたので嬉しいです！私も更新楽しみにしてます！ (2020年8月21日 23時) (レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます！ お体に気をつけて、どうか頑張ってください。応援しています！ (2020年8月21日 21時) (レス) id: 523a6006f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：09kokoa | 作成日時：2020年8月10日 12時
