夏のせいにして.6 ページ43
倒れ行く意識の中、思ったことは
「俺の彼女が可愛いすぎて、困る」だけだった。
バタッと倒れた蒙恬に、Aがびっくりして駆け寄る。騒ぎに目を向けた、王賁と信も同じように鼻から赤い血を吹き出した。
*⃣
顔に当たる風が気持ちいいーー
しかも枕が、いつもよりぷにぷにしてて柔らかい。
蒙恬がうっすらと意識を取り戻し、
瞬きを数回すると、目の前に二つの巨大な膨らみが広がった。
蒙恬 「おれ、しんだ…?ここは、天国?」
Aを置いて死ぬわけには行かないけど、
この柔らかそうで弾力がある膨らみは、男として触らずには入られない。
A「…ぇっ!…///」
手にとって、もみゅもみゅと揉むと
自分が思ったよりも、柔らかくて癖になりそうだ。
ああ、手が止まらない。
A「…ゃんっ///」
王賁&信&貂&羌瘣
「「「何やっとんだぁー!!!」」」」
蒙恬 「…イテッ!!」
情けない声を出して、意識が完全に復活した。
全身から悲鳴が聞こえる。
それでも、パタパタと風を吹き込んでくれたAが心配そうな顔で覗き込んでくる。
ああ、俺、Aに膝枕してもらってたのか…。
A「恬っ!大丈夫っ?!」
泣きそうなAの顔だけが、俺を癒してくれた
⭐
A「日差しが眩しくて、倒れたみたい…。
このまま休んでね」
蒙恬 「…ごめん。A」
気づけば、海に日が落ちている。
彼女の水着姿を見て、鼻血出して倒れたなんて不名誉すぎて、死にたいが彼女だけは気づいていないのが救いだった。
陸仙 「蒙恬様って、ときどき本当抜けてますよね…」
蒙恬 「…………陸仙、あっちいって」
Aの膝枕を堪能しながら、パタパタと送ってくれる風が気持ちいい。優しい彼女はずっと介抱してくれていたみたいだ。
そういえば、海らしいこと何もしてない…。
立ち上がってAの手を掴む。
蒙恬 「ちょっと散歩しよう…」
遠目でも信たちが遊んでいるのが見える。
なんだかんだ王賁も、信と競って楽しそう。
A「…冷たっ……」
日が落ちた波は、昼に比べてひんやりと足元に、寄せては引いてを繰り返す。
風が肌寒くなってきたので、
蒙恬は自分が羽織っていた、半袖の羽織をAに被せた。
A「恬とこうして、海に来るのも久しぶりだね……」
辺りが暗くなってくる砂浜を、足元で波を感じながら歩く。
その手は指を絡めて繋ぐと、彼女への愛が胸に溢れた。
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sora(プロフ) - 蒙恬ルートのことでお尋ねしたく、【蒙恬ルート:嫉妬の在り処】はどちらで読めますでしょうか? (2021年2月21日 6時) (レス) id: cf24751ccb (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 蒙恬が好きで読みました!王騎の娘というところが最高でした!蒙恬の話がもっと読みたいです!楽しみにしてます! (2021年2月16日 2時) (レス) id: cf24751ccb (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - さあやさん» ありがとうございます!さぁやさんの小説も好きで読んでたので嬉しいです!私も更新楽しみにしてます! (2020年8月21日 23時) (レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます! お体に気をつけて、どうか頑張ってください。応援しています! (2020年8月21日 21時) (レス) id: 523a6006f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:09kokoa | 作成日時:2020年8月10日 12時