夏のせいにして.2 ページ39
こんな所に置いておいたら、
たまったもんじゃない。
その腕を引っ張ろうとすると、
珍しくAが反抗した。
A「やだっー！…この世にここより涼しい場所なんてないんだもん」
そう言って、再びテコでも動かないと言った様に床にへばりついた…。
確かに、この屋敷だけ異様に涼しい……。
周りを見渡すとその謎が解けたが…思わず溜息がでる。
蒙恬「あははは…。汗
さすが、王家・宗家……」
視線の中には、貴重な水を固めた氷がそこら中に置いてあった。
その冷たい冷気を、うちわであおぐ使用人までいる。
王賁は暑さも関係なく、一心不乱に槍を振り続けているが、
Aから離れた距離を取っていたので、
あえて見ないように修行に打ち込んでいるようにも見えた。
蒙恬「…A」
A「恬……、あつい、近づかないで…」
蒙恬「…！(ガーーーーン)」
愛しい彼女から、拒否されるとさすがに傷つく。
しばらく石になって固まっていると、修行を終えたのか汗を布で拭う王賁が来た。
王賁「……蒙恬、何の用だ」
蒙恬「王賁、俺の彼女にちょっかい出さないでよ…」
王賁「Aが勝手に来たんだ」
蒙恬「…………(む)」
王賁「それで、要件はなんだ」
蒙恬「別に…。Aと昔行った海に行こうって…
A「海っ！…行く行くーっ！
せっかくなら信たちも誘っていこー！」
あっという間に復活して、
飛び上がって喜ぶAを見て、
せっかくなら二人きりでデートしたかったな…と思わずにいられない。
王賁「…俺はいかんぞ」
A「えっ！昔みたいに皆でスイカ割りしよーよ！……お願い」
そう言って腕に絡みついてくるAの胸が当たる。
思わず、顔を真っ赤にしてそらす王賁。
王賁「……………少しだけだ」
A「やったぁーー！！！」
蒙恬「………………(面白くない)」
そんなやり取りを続けながら、蒙家所有の海(避暑地)にいくのだった。
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sora(プロフ) - 蒙恬ルートのことでお尋ねしたく、【蒙恬ルート：嫉妬の在り処】はどちらで読めますでしょうか？ (2021年2月21日 6時) (
レス) id: cf24751ccb (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 蒙恬が好きで読みました！王騎の娘というところが最高でした！蒙恬の話がもっと読みたいです！楽しみにしてます！ (2021年2月16日 2時) (レス) id: cf24751ccb (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - さあやさん» ありがとうございます！さぁやさんの小説も好きで読んでたので嬉しいです！私も更新楽しみにしてます！ (2020年8月21日 23時) (レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます！ お体に気をつけて、どうか頑張ってください。応援しています！ (2020年8月21日 21時) (レス) id: 523a6006f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：09kokoa | 作成日時：2020年8月10日 12時
