荘園の皆さんは意外にも仲が良いようで��

UR衣装 ページ18

私は早朝からバタバタと足音を立てて部屋を駆け回る｡

『あと3分後にUR衣装来るのに髪ボサボサ！』

そう言葉を発しながら洗面所に駆け込み､歯磨きを始める｡

櫛を通せば髪が絡まっているようでうんざりだ｡

ナイチンゲール｢Aさん､UR衣装を持ってきましたよ｣

その声を聞いて私の期待は最大に膨れ上がった｡

ガチャ…

部屋の扉をゆっくりと開けていく｡ナイチンゲールさんの手には深緑の洋服が折りたたまれており､それをこちらに差し出してくる｡

ナイチンゲール｢こちらがUR衣装､捨てられた人形です｣

そう言って渡されたと思えばナイチンゲールさんは忙しそうにその場を去っていった｡

《新サバイバーも来るからナイチンゲールさんも大変だよね…》

私は部屋に入って服を広げてみることにした｡



『可愛い！』

思わず口に出した｡小公女のような可愛らしい服で、大人しめの色合い｡フリルもリボンも沢山ついている｡

小さい頃､こんな服が着てみたいと思っていた時期を思い出す｡

早速私は服に袖を通してみる｡ふわふわとしたワンピースを舞わせるため､回ってみたりつまんで落としたりとやってみた｡
ヘッドドレスもピッタリのサイズでワンピースとセットのためとても合っている｡

《未だに感動してる……可愛い可愛い！》

服に合わせて髪もミラカールにしてみたりと試行錯誤してみる｡

そんなことをしていたからか新サバイバーを迎える準備のため､みんなで食堂に集まる約束の2分前｡

『やばっ！靴下と靴もあるからこれ履いて早く行かないと！』

私は慌ただしく部屋を出ていった｡

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