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「すみませんでした」



「別にいいけどよ、ビックリしたわ」



「すみませんでした」



















そうは言っても相当恥ずかしかったはず。





一先輩は優しいから言わないけど、私だったら恥ずかしくて堪らない。
















「で、でもこれで及川ファンにも一先輩のかっこよさ伝わるかもしれませんね!」





「あ?」



「すみません」


















何で今日に限って私の口は余計な事を言うんだ。



ちょっと黙るか。











そう決め込む私の手を不意に包み込む一先輩の手。




















「俺は女子に騒がれたい訳じゃねぇ。クソ及川じゃねーし」




「そ、そうでしたか」






「ただ、お前が俺を見ていればそれでいいんだよ。わかったか」



















コクコクと何度も頷いた。





「モテるならお前からだけでいい」って笑う一先輩に見惚れながら少し後悔。



















……やっぱり一先輩のカッコいいところは私だけが知っていればいいかな。





私だって一先輩がモテたらちょっと嫌だ。

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作者名:ただのルート | 作成日時:2017年7月17日 15時

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