125.モブだって、 ページ43
、
そんなこんなで翌日の昼休み、気恥ずかしさ満点な私は3年の階にいる。
「…と、いう訳で木葉さんの激励のお陰です。ありがとうございました」
「おう、良かったな石頭モブゴリラ。」
「異名が悪化してるんですが。」
「俺のデコの犠牲も忘れんじゃねーぞ」
「デコの犠牲はお互い様です」
小声で話し合う私と木葉さんの額には見事に仲良く湿布が貼られている。
恐らくまだタンコブあるんだろうな、コイツ…。という呆れた目を互いに送りあっていると。
「あ、Aちゃんと木葉!」
「雀田さん。こんにちは」
「あれ見てあれ。」
疲れ果てたような雀田さんの視線の先、群がる取り巻きモブ女子軍団と、……赤葦。
相変わらず凄いモテっぷりだなおい。
「……何なんですかアレ」
「なーんかね、赤葦に恋人ができて問い詰めてるらしいよ」
「「えっ」」
私じゃねえか。
木葉さんまでもが「お前じゃねえか」という顔だ。え、でもそんな直ぐにバレる?
いやまぁ覚悟はしてた。これから多分校舎裏に呼び出されたりとかーーー…
「…赤葦が、音駒の黒尾と付き合ってるってさ」
「……は?」
え、黒尾さん…?何故?
彼女に昇格したの私だよな?…と、真顔で自問。
「なんか駅で交際宣言してたみたいだよ。」
「駅で…。」
わ、私の位置が黒尾さんになってる!!
ピシャーーーーン!!!と頭の中で落雷音が鳴る。
「ぶはッ…!!」
「…どんな見間違いなんですか…私と黒尾さんて」
私にあんなトサカはない。
.
完全に口から魂が出た状態の私だけど、次の瞬間 ベチン!!!と高威力のビンタを自分にかます。
ザ・セルフビンタ。
「えっAちゃん顔…!手形!!」
「雀田さん、ちょっと行ってきます」
「その顔で?何しに!!?」
____''何しに''なんて、決まってる。
「…ちょっと、ヒロインになってきます」
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七桜(プロフ) - どうしよう、票入れたいのに819だから入れにくい・・・!入れたいのに!! (3月21日 11時) (レス) @page50 id: 225d8f1490 (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - 素敵な作品でした…山田ちゃん、気付いてないだろうけど、この小説では君、ちゃんと主人公だよ…… (2022年1月27日 17時) (レス) @page49 id: f76242864c (このIDを非表示/違反報告)
おっふ - 私が言えることはただ一つ。この作品クオリティやばい。 (2020年1月12日 22時) (レス) id: f0059e6ce4 (このIDを非表示/違反報告)
モンブラン - ヤバイです赤葦さんがヤバイですマジでヤバイですヤバイしか出てきませんヤバイですマジで凄いヤバイ萌えますマジ神作です赤葦さんの話、もっと作ってくれないでしょうか? (2019年8月19日 22時) (レス) id: 4e49721770 (このIDを非表示/違反報告)
蒼音イオ(プロフ) - 全部読み返してたら遅くなっちゃった() この作品に出会って諦めかけてた小説を書く気力をもらいました るとちゃんに感謝!!遅くなったけど完結おめでとう!! (2019年8月13日 9時) (レス) id: 0a2747c984 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ただのルート | 作成日時:2019年6月21日 18時