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87.モブだって信頼感皆無 ページ3















結局、あのまま何回か試合をしても梟谷が勝ち越したままだった。






まぁ、圧勝ではなく苦し紛れに勝った場面は多々あるけれど。
















ーー…なんて考えてる場合じゃない




















「……誘拐されたかと思ったんだけど」



「それはごめん」



「モテ男だから許されると思うな?」


「別にそうは思ってない」


















風呂上りに廊下を彷徨っていれば、死角になる場所で赤葦に引き寄せられて腕の中。
















「ちゃんと髪乾かしなよ。風邪ひくぞ」



「了解。で、何の御用」














問い質すや否や目を見開いて、



それから無表情を崩して眉根を寄せた。
















「及川さんの顔、どう思う?」



「美顔の無駄遣いだな、って思うけど」



「…好きなの?」







「好きだね、あの顔。」



「ブレないなお前は本当に。」



「逆にどう言えと」
















こつん、と赤葦の額が照らし合わさって




涼しげな目が私を真っ直ぐ射抜く。




私も負けじと見つめ返す。



















「…どうしたの。今日、途中から苛立ってたでしょ」



「そんな事ないけど」



「嘘吐けわかりやすかった」
















ハッ、と軽く鼻で笑う。今日は赤葦にしては珍しくタイミングを待たずにツーを決めてた。




それが証拠。















「及川さんに何かされた?あの人性格閻魔だから無視した方がいいよ、じゃないとハゲる」



「凄い言い様だな」















全部本当のことだから。





そんな言葉の先を奪われる。




















「…及川さんに好きだって言われたらどうする?」




















…我が校のモテ男が神妙な面して恐ろしいことを言う。





ゾワッッと鳥肌がたったわボゲ。

















「いやいやいや無理だよ所詮顔だけ男だし」



「少し前まで憧れてただろ」



「雑誌越しならね!!」















寧ろあのままでいたかった…。意識を遠くに飛ばすのを堪えて赤葦の髪を撫でる。




普段より柔らかい癖毛。

















「及川さんに億が一告白されようが断るよ。どうせ罰ゲームだろうから」



「あの人の信頼はマイナス値か」














頭を撫でられながらそう分析してる赤葦もブレない







88.モブだってキレる瞬間→←86.モテ男だって由々しき事態



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七桜(プロフ) - どうしよう、票入れたいのに819だから入れにくい・・・!入れたいのに!! (3月21日 11時) (レス) @page50 id: 225d8f1490 (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - 素敵な作品でした…山田ちゃん、気付いてないだろうけど、この小説では君、ちゃんと主人公だよ…… (2022年1月27日 17時) (レス) @page49 id: f76242864c (このIDを非表示/違反報告)
おっふ - 私が言えることはただ一つ。この作品クオリティやばい。 (2020年1月12日 22時) (レス) id: f0059e6ce4 (このIDを非表示/違反報告)
モンブラン - ヤバイです赤葦さんがヤバイですマジでヤバイですヤバイしか出てきませんヤバイですマジで凄いヤバイ萌えますマジ神作です赤葦さんの話、もっと作ってくれないでしょうか? (2019年8月19日 22時) (レス) id: 4e49721770 (このIDを非表示/違反報告)
蒼音イオ(プロフ) - 全部読み返してたら遅くなっちゃった() この作品に出会って諦めかけてた小説を書く気力をもらいました るとちゃんに感謝!!遅くなったけど完結おめでとう!! (2019年8月13日 9時) (レス) id: 0a2747c984 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ただのルート | 作成日時:2019年6月21日 18時

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