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「雑巾取りに来たっていうの信じてやるよ。顔を見せるか、理由を教えてくれたらな?」
ニヤリ、口の端を上げて私に詰め寄る木葉さん。
ヘンタイな不審者に仕立て上げられるか、この顔を晒すか。
要はその二択なんだと思う。
「…おぉ、木葉頭良いな!でもやり方汚ねえ!」
「うるせぇ分かってるわ!でも気になんだよ!」
「好奇心に素直すぎませんか木葉さん」
赤葦が口にしたツッコミが全てだ。
…好奇心に負けすぎですよ、木葉さん。
「……あー、」
どうしよっかな、なんて考えてると赤葦が掴んでた私の腕に力を込めた。
ふ、と見やれば何か言いたげに眉根を寄せてる。
「顔は、見せないでいいよ」
「…見せる気は無かったけど、それって独占欲?」
「…………だったら悪いか。」
赤葦が視線を外すから、ギョッとした。
…な、何かこっちが照れるんですけど。
相変わらず「俺以外に顔、見せないで」と主張するように腕に力がこもる。
(そんな心配要らないってのに。)
「んで、どうすんの。不審者サン?」
「……理由、くだらないですよ。」
「え、マジ?聞けんの?脅してみるもんだな!」
「木兎お口にチャック」
木葉さんの幼稚園レベルの指令に素直にチャックする木兎さんは放っておいて、
ぐっ、と目の前の木葉さんを見上げる。
「……わ、たし、」
「ん?」
「ッ、ブスなんで!!!」
その言葉に、呆然とする部員たち。
揃いに揃って目が点なんだけど。
鷲尾さん。口まで開いてますけど。
「梟谷マネちゃんズは皆可愛いじゃないですか?だから、私みたいな顔を晒すのは申し訳なくて……
本当に顔面偏差値低いので、このままじゃダメですか」
「……つまり、美人じゃねえの?だから?」
「はい。それじゃ、失礼します」
「えっ、」
まだポカーーン、と理解に困ってる部員を置いて
赤葦の腕を今度は私が引き、退室する。
「「「はぁぁ!?そんな理由!!?」」」
瞬間、そんな声が部室から漏れた。
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ただのルート(プロフ) - おみおみさん» コメントありがとうございます、まだまだ未熟な文ですがお褒めのお言葉本当に嬉しいです…!(泣) もっとキュンをお届けできるよう、続編も頑張りますね!本当にありがとうございます* (2019年9月19日 21時) (レス) id: 218d49cba4 (このIDを非表示/違反報告)
おみおみ(プロフ) - とても面白かったです!描写の書き方も上手でドキドキしました…(#^.^#)続編も楽しみにしています! (2019年9月19日 18時) (レス) id: 3c4f5f647e (このIDを非表示/違反報告)
ただのルート(プロフ) - アニメ大好きwomanさん» コメント有難うございます…!そう仰って頂けて本当に有難いです、更新これからも頑張りますのでよろしくお願いしますね!ヾ(*´∀`*)ノ (2019年9月14日 0時) (レス) id: 218d49cba4 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きwoman - とっっっても面白いので続きが早く読みたいです(*- -)(*_ _)ペコリこれからも更新頑張ってください( ゚Д゚)ゞ (2019年9月13日 20時) (レス) id: ebe81390c4 (このIDを非表示/違反報告)
ただのルート(プロフ) - weweweさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます…!そんな風に思って頂けてとても感激しております。更新頑張りまァァァァす!!!(*´v`*) (2019年9月7日 12時) (レス) id: 218d49cba4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ただのルート | 作成日時:2019年8月27日 8時