第四十一夜 ページ43
2人の喧嘩が終わった頃にはAは粥を食べ終え、静かに寝ていた
「……ったく心配かけるぜ」
ため息を吐きながら中原が呟く
「またまたぁ、頼られて嬉しかったんじゃないの〜?」
「手前!」
またもや喧嘩が勃発しようとしていたが
「来るな……っ!」
と飛び起きながら叫んだAにより2人の動きは止まった
「なんでもありません」
Aがゼェゼェと荒い息を吐き、全く大丈夫ではない様子で再びベッドに倒れる
中原が何かを言おうとした瞬間彼に電話がかかってきた
首領から任務の依頼だったらしく
「すまねぇが仕事だ。あとはなんかあったら太宰に言え。こき使ってやれよ」
中原はそう言ってAの部屋を後にした
「悪夢かい?」
再び寝れずに宙を見つめていたAに太宰が問う
「……はい」
どうせ嘘をついても無駄だと諦めてAは白状する
「殺した人の顔が目の前をちらつくんです。私を責めるんです。……全く、変なところで記憶力良いですよね」
溜息をついて目を閉じるAに太宰は少し同情したが、厳しい目で
「この世界はそんなことを考えていたら生きていけないよ。闇の世界に来たからには殺るか殺られるかだ。そんなに殺りたくないのならば死ぬしか道はない」
と言い放った
その言葉にハッと目を見開くA
そして目を伏せて
「…そうですよね。私の考えが甘過ぎました」
と呟いた
「かといって君には少しも同情しないわけではない。だから君に悪夢を見ない方法を教えよう」
そう太宰が言うと
「いえ……悪夢を見続けた方が自分への戒めになるのではと思いますから……」
とAは遠慮するが
「戒めどころか寝不足で注意散漫になって死ぬよ…遠慮せずに聞きなさい。私の数少ない上司らしい言葉だよ」
と太宰に言われ、大人しく聞く体制にはいる
「悪夢を見ないようにするというのはやり方さえ覚えれば非常に簡単なことだ」
太宰はそう切り出す
「寝る前に胃腸を休めるためにホットミルクを飲んだり、寝たいときに寝る。それだけで悪夢の解消につながるよ!」
そして人差し指を立てながら自信満々に言った
「……なるほど、では今は寝たくないので寝ないほうがいいのですね」
「……風邪の時は寝たほうがいいと思うけど…ま、横になって大人しくしておくだけでいいんじゃない?」
「テキトーですね」
ふふっとAが笑い、太宰もつられて笑った
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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こん。(プロフ) - ラッキーアイテムの敦くんのベルトはどうしたら手に入るのでしょう??? (2019年2月4日 17時) (レス) id: 7ece1a6f43 (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - あの、信乃☆様の乗せてあるイラストですが、洋服のレース部分の写真ではないでしょうか?間違っていたらすみません! (2017年8月24日 9時) (レス) id: c3a5a30d5d (このIDを非表示/違反報告)
信乃☆(プロフ) - 舞鶴さん» ありがとうございます!長ったらしい小説ですが、何卒よろしくお願い致します! (2016年11月9日 17時) (レス) id: 6e49df737f (このIDを非表示/違反報告)
舞鶴(プロフ) - 信乃☆さん» いえいえ!そうだったんですね!初知りでした!すみません、これからも更新頑張ってください!O(≧▽≦)O (2016年11月9日 17時) (レス) id: 69eca19ea3 (このIDを非表示/違反報告)
信乃☆(プロフ) - 舞鶴さん» 千夜一夜物語とも言いますが、千一夜物語とも言うそうですよ!(Wikipediaさん曰く)なんか千夜一夜物語だとしっくりこなくて、千一夜物語のほうにしたんですよね。紛らわしくて申し訳ないです… (2016年11月9日 17時) (レス) id: 6e49df737f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:信乃☆ | 作成日時:2016年9月15日 4時