第２４話 ページ3
放課後になり、私はジュネスのフードコートに向かうと、先輩たちはもうすでに到着していた
「遅れてすみません！」
「大丈夫。私達もさっき来たばかりだったから」
「そうですか…よかったです」
「瑠伊ちゃん、飲み物買った？ここに花村のおごりのオレンジジュースがあるけど」
「いいんですか？いただきます！」
円卓に並べられた空いた椅子に座り、オレンジジュースを一口飲む
「ふぅ…何から話しましょうか？私から話しましょうか？」
「それじゃあ、頼む」
「わかりました！」
私は、オレンジジュースを置いて話し始める
「私がペルソナを手に入れたのは２年前で、ここに来る前の街の辰巳ポートアイランドに住んでいた頃です」
そして私は、私のされた質問と同じ質問をする
「皆さんは、１日が２４時間ではない…と言われたら信じますか？」
「え？」
「どんな宗教の勧誘だよ…」
花村先輩が怪訝そうにこちらを見る
「宗教じゃなくて、あるんです。普通の人は気づけない、隠された時間が」
それから私は、当時された説明と同じような説明をする
｢影時間｣、｢私たちとは別のペルソナ使いの存在｣
私の事情がわかる程度に話をして、一息つく
｢…ふぅ…これで、私の話は終わりました。ビックリするようなことばっかりでしたよね」
私は軽く笑って、話を終わる
「それじゃあ、次は先輩たちの番ですよ。テレビの世界とか、完二君があの場所にいた理由を教えてください」
「ああ｣
そう言って、鳴上先輩は話し始める
｢俺たちは、今この町で起こってる連続誘拐殺人事件の犯人を探している」
「えっと…それって、山野アナと小西先輩が亡くなった事件のことですよね」
「そうだ。犯人は、テレビの中の世界に被害者を放り込み、殺害している」
「ペルソナが無いとシャドウに対抗できないから、否定した自分のシャドウに殺されてしまうんだ」
「そして被害者は必ず、誘拐される前にマヨナカテレビに映る」
「だから、俺たちはそれを利用して、次の被害者に先回りして助けようと思ったんだ」
(完二君を尾行していたのは、そういうことだったんだ…)
「でも…結局、俺たちは犯行を阻止できなくて、完二は誘拐されてしまった…だから、テレビに入って直接助けに行ったんだ」
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作者名：ﾎﾉﾉさん | 作成日時：2020年3月26日 15時
