【本編】レイスの使者 (ページ8)

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7話【アイザック】ページ8

つくづく付いていない。

そんなことを思ってしまう。
さっきから雨宿りのためか、どんどんと人が集まってくる。他の場所にすりゃよかったな。

人間なんかに興味はない、もっと言うと嫌いだ。

人と付き合ったとしても良いことなんか何1つないだろう。デメリットでしかない。

なのにコイツらは、雨宿りをしに来たというだけで。雨がやんだら別れるというのにも関わらず、
なぜ"自己紹介"なんてものをするのだろうか。到底理解出来ない。

まあ、理解しなくて良いんだが。
"関係ない"し。

さっき俺に話しかけて来たやつ__確かジョセフといったか__から順に、起きた？少年へ自己紹介をしていく。なんでこんなところに泊まってるんだか。それこそデメリットの塊でしかないだろうに。

「あの、名前は……？」

人は名前を聞かないとすまない生き物なのだろうか。

「……アイザック・キャンベル」

さっきの少年に話しかけられ、そう答えた。答えれば満足すると思っていたのに。

「そっか、さっきも言ったけど僕はエドワード・ボイル。宜しくね？」

はなから宜しくする気なんてねーよ。
勿論差し出された手には応じない。握手のつもりか？メリットがねぇっつーの。

本を読んだり雑談したり、とそれぞれがそれぞれの行動をとっている。

寝るか

パッと浮かんだのがそれだった。別に良いだろ、個人の行動まで制限される筋合いはない。
ソファに寝転んだまま目を閉じる。誰も邪魔してこないといいんだが。