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5話【レイシー】 ページ6

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「うっわー、最悪だよぉー」

急な雨に降られ、パタパタパタと駆けながらノックもせずに図書館に入るレイシー。
バタンと扉が閉まる音が響く。

当然中にいる人達の視線は集まるわけで、レイシーはぽっと顔を赤くした。

「なんか恥ずかしいっ! 皆も雨宿りしてるのぉー?」
「ということは、貴方もですか?」
「うんうん、急に雨降ってくるからさぁ!」

明るい金髪の男性がレイシーに近づいてそう声をかけた。
どこか胡散臭い笑顔で、彼は言った。

「僕はジョセフ・マーク・ベンソンです。そしてソファに寝転ぶ彼がザック……、アイザックです。そして……」
「俺はアーサー・レイン。女性が身体を冷やすものじゃないよ、これ使って」

露出の多いレイシーを見兼ねたのか、紳士的にハンカチを渡すアーサー。
レイシーには目もくれないアイザック。
お淑やかに近づいてくる2人の女性が言った。

「私はレイチェル・ブルックよ、よろしくね……、とは言ってもすぐお別れになるでしょうけど」

少し寂しそうに笑ってみせるレイチェル。

「私はエリィ・ニュクス・ローズマリーって言うんだ、まぁ好きに呼んで」

次はレイシーの番、という雰囲気に呑まれレイシーは明るい声で言った。

「私はレイシー! レイシー・ケミカリスって言うの! えへへ、図書館にはあんまり来ないから新鮮だなぁー!」

レイシーはそう言うと、本の背表紙を1冊1冊まじまじと眺める。
ふたつに結ばれた髪が揺れ、水滴を床に垂らす。

「早く止まないかなぁー」
「全くね」

レイシーは椅子に座ってそっと目を閉じた。

6話【エドワード】→←4話【エリィ】



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黒-kuro-(プロフ) - 更新しました。何か不備があれば訂正して頂いて構いません、 (2020年11月21日 1時) (レス) id: 134062637c (このIDを非表示/違反報告)
黒-kuro-(プロフ) - お久しぶりです、紫龍です。名前変えましたー!更新します。 (2020年11月21日 1時) (レス) id: 134062637c (このIDを非表示/違反報告)
こきあ(プロフ) - 更新しました。 (2020年9月21日 15時) (レス) id: 2afde1be33 (このIDを非表示/違反報告)
こきあ(プロフ) - 凄く久しぶりです、更新できなくてすみませんでした、更新します。 (2020年9月21日 14時) (レス) id: 2afde1be33 (このIDを非表示/違反報告)
音夢(プロフ) - 更新しました (2020年7月12日 1時) (レス) id: f715c7a979 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レイスの使者 x他10人 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2020年6月3日 17時

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