【本編】レイスの使者

13話【ノイギーア】 ページ14

俺が隅の方でぼーっとしていると誰かに話しかけられた。
「えっと…ノイギーアさん？」
…誰だったっけこいつ
たしか最初に話しかけてきたやつ…
「何だよ」
「貴方のその目、凄く綺麗ねぇ…反転目かしら？」
…は？
そいつは分厚い本を何冊か持っていて、俺の目を覗きこんでくる。
「なんなんだよ、お前…」
不審でしかない。
いきなり話しかけてきたと思ったら目の事って…
「反転目って普通に見えるの？視界に少し黒いがかったりは？カラーコンタクトで誤魔化せたりはするのかしら？いや、それは瞳の色を変える物だから……そもそもなんで白目の部分が黒になるの？何か薬でも飲んだ？いや、まず薬でどうにかなるものかしら…？」
質問攻めにされる。
どこから答えれば良いのか分からんし、答えたくもねぇ。
てかこいつ、俺の目が気持ち悪くないのか？
「お前、この目が気持ち悪く無いのか？」
「お前じゃなくてレイチェルよ。あと、何？気持ち悪いって綺麗な目なのに、ちゃんと鏡を見たらどうなのよ、」
なんだよ。
彼奴らとは違うのか。
綺麗な目…初めて言われたと思う。
あっ、そういえばこいつレイチェルって言うんか。
ふーん。

レイチェル…
覚えとこ。
彼奴らとは違う良いやつ。

それが分かったら今までの警戒がおかしい気がしてきた。
レイチェルってやつも面白そうだな。
そんなことを考えていると
「何か面白い事でも？」
と言われた。
俺笑ってたんか。
「いや、ちげーよ、」
「そう？ならもう少し見して頂戴。」
「はぁ！？まだなんかあるのかよ！？」
「えぇ、まだまだあるわよ？」
は？！もうほっといてくれよ！
「もう良いだろ！」
色々反論してみたが全部シカトされた。
ムカつくなぁ！
もう解放してくれよ。

…来たときの俺の直感、やっぱり当たってたな。

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