【おそ松さん】声が出ない君に恋をした【おそ松】

当日 ページ20

貴女side

当日。

私はドキドキしながら、公園に来た。

可愛いフリフリの服を着て。

服は看護師さんが退院祝いにくれた。

そして。

あのネックレス。

実は、実家にあったのだ。

綺麗に包装された袋の中に。

それをいつもつけている。

私の宝物だ。

おそ松「A？」

来た！あっ…かっこいいです。

『凄く、似合ってる』

なんて打ってみると、

おそ松「Aも似合ってるよ。」

って。

そんなの言われたら…期待しちゃうじゃん？

おそ松「どこ行く？」

ん〜…考えてなかった！

『どこでもいいよ』

おそ松「じゃあ、映画館にでも行く？」

おぉ…定番だよね。

ということで映画館へ。





見たのは【呪怨】。

私って以外とこういうの得意なんだよね。

おそ松「Aって、以外とチャレンジャーなの？」

そうだよ。本当は…

凄く怖いです。






うぅ…怖い…

てか、おそ松君無表情なんだけど？

怖くないのね。

ダン！

とっさにおそ松君の手を握ってしまいました。

すると…




おそ松「怖いなら、手握っといていいよ。」





耳元でそう囁かれた。

すると、おそ松君は私の手を上から握ってくれた。

少し大きい手が乗ってドキドキが止まらない。

その後は映画よりもおそ松君に夢中になって、ほとんど、内容を覚えてなかった。






そして…本番。

おそ松「次どこ行く？」

『行きたい所があるから、そこでもいい？』

おそ松「んじゃ、ちょっとその前にトイレ行ってくる。」

見送った後、鞄から薬を取り出す。

それをゴクッと飲み干す。

試しに声を出してみる。

「あ〜…」

久しぶりに聞いた声。

まぁまぁ、いいんじゃない？

よし、これで！

おそ松「えっと行こっか。」

そう言って差し出される右手。

そっと手を乗せて歩き始めた。

残り二十五分。









おそ松「ここ？」

着いたのは、この辺りで一番夜景が綺麗なところ。

昔よりも、ビルが並んでいた。

おそ松「綺麗だな…」

「そうだね。」

おそ松「うん？」

「特に、花火が上がったらもっと綺麗なんだよ？」

おそ松「A？さん？」

びっくりしながら私の顔を覗くおそ松君。

「今日はね、特別に喋れる日なの。十四松くんが考えてくれたんだよ？」

おそ松「そうなんだ。」

「だからさ、今日呼んだんだよ。声、聞いてみたかったんでしょ？」

おそ松「うん…」

聞かせた事はあるけどね。結構音質悪かったけど。

「あのね！」

私の声が響く。

．

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