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41. ページ44















「ほんっと、危ない…」





少しでも油断したら、Aさんに触れてしまいそうで


でも、酔っているからこそ、そういうことはしたくない











「もうやめときましょ?」


『まだ大丈夫ですよ〜』


「真っ赤じゃないですか」






こうして酔うのも、気を許してくれている証拠だろうから嬉しいけど


理性を保つのにこっちは必死だ














「ほら、Aさん」



もう1本開けようとしたAさんの手を止めると、さっきまでのふわふわした表情じゃなくて、寂しそうな表情になった








『今日ね、嫌なことあったんです』




ポツリと話し始めたAさんは、寄っているからか、それともその嫌なことの所為なのか

何処か涙目にも見えた







『だから、長谷川さんがいてくれてよかった…』



優しい表情で、目を合わせてそっと微笑んだAさんの表情は美しいけど儚くて







何があったかは話したくないなら聞かないけど、



ただ傍に居たい





そう思った















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作者名:檸檬 | 作成日時:2022年7月17日 23時

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