夕日と物思い ページ22
「まあ、出入り口の真ん前はさすがにヤバいよね。」
そういう訳で当てもなく歩きだす。
「…もう日が沈みそうですわね。」
あ、まだ沈んでなかった。
日が沈んだ後もまだ明るいあれかと思ってた。
「夜になれば捜査は中断だろう。ようやく、休めそうだな…。」
「眠い…。」
今なら秒で寝れる…。
「こうして夕焼けを見ていると…思い出してしまいますわ。コンクールの、あの日を…。」
コンクール？ああ、この復讐の原点か。
それが無ければ私達が会う事も無かったんだろうね。
「…お前がラッセルに騙された日か。」
「そうなりますわ。…何だか、とても遠い日の事のように感じますわね。」
最近、毎日が濃いいからね。
そう思うとこっちに来てから意外と時間経ってないのか。
「わたくし、思いますの。
ジリアンの優勝を素直に喜べなかったあの瞬間が…わたくしの分岐点だったんだなって。」
そうだね。でも、人間誰しもそういう感情は持ってるからね。
それを利用するのはどうかと思う。
「あれから色々なことがあって…。
でも結局、今のわたくしはやっぱりジリアンと向き合えずに、夕焼けを見ている…。
…あの日から、何も変わっていませんわ。
リッパ―に試されて、分かった気がしますの。
まずわたくしがやるべきことは、ジリアンと向き合う事だった。
それが出来ないまま、復讐に手を出したからこうやって同じことに二度、躓いてますのね。」
「…本当にそうか？」
「…え?」
カロンの言いたいことが分かった。
カロンに視線で許可を取り口を開く。
「私はリッパ―の姿っていうのは、未来のノエルの姿の一つだと思うんだよね。」
「…リッパ―が、わたくしの未来の姿…?」
「…ある魔人が、全てを捨ててボマーを倒すという正義を貫こうとしていた。
警察で魔人なら、本当はラプラスの闇が見えているはずだ。
それにも関わらず…今はそれより大事なものがあると考えている。
それが、大切な弟を改心させるためだと…。」
カロンの言葉を引き継いで私も言う。
「またある魔人は、全てを捨てて大切な友人と向き合おうとしている。
復讐者なら、本当は仇である市長の事が見えているはずなのに。
それにも関わらず…今はそれより大事なものがあると考えている。
それが大切な人と向き合うためだと。」
「…ほら見ろ、リッパ―とお前は同じだ。
目の前の物に囚われて大事なものを忘れている。」
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夜桜夢遊(プロフ) - スイさん» ありがとうございます！これからも楽しんでください！ (2020年7月19日 20時) (
レス) id: 55ced09323 (このIDを非表示/違反報告)
スイ - 面白かったです！続き待ってます！更新頑張ってください！ (2020年7月19日 16時) (レス) id: da4fd86884 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - ルナさん» 出来ました！タイトルはアルビノのエルフの少女は物凄く人見知りです。 (2020年6月14日 19時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 良いですよ！私が更新して、貴方が更新しますよ。pasuはkaku1です。 (2020年6月14日 19時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 星猫さん» 良いですよ!!ただ、合作は初めてなので色々と教えてもらうことになると思いますがそれでもいいならですけど。 (2020年6月14日 9時) (レス) id: 55ced09323 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜桜夢遊 | 作成日時：2020年5月27日 19時
