53夜 恨みは消えない ページ9
早足で歩く俺の後ろを姉の白瑛はまた慌てたような表情で追いかけてきた。
「白龍！！なぜあのようなことをしたのです？答えなさい！白龍！」
「……今が時なのですよ。姉上……」
「えっ？」
「紅炎とあの女の結託に亀裂が…
俺も力を手に入れた。今なら姉上を守れます」
「…えっ？」
「すぐには分からずとも構いません。
しかし……姉上も気づいておられたはずだ。母上が変わったことに。
そしてその背後にいる神官集団こそ
この国を操る『アル・サーメン』……
奴らを滅ぼす。俺と……姉上で
そして、正常な国を取り戻す！！！」
「白龍！？」
「その為だけに、俺は今日まで生きてきました！！！」
.
.
.
「…無理よ……」
「！？何故です？姉上っ！」
「白龍！白龍ッ！！」
バシッ！
「………」
「昨日の紅炎殿の話をきいていなかったの？
分裂は滅びを招くと。内乱などもってのほか、
たとえ身の内に何を飼っていようとも、煌帝国は……！
世界は、ひとつです！」
あぁ、どうして……この人には、分かってもらえないのだろう？
気づいているはずだ。分かっているはずだ。なのに何故……
見て見ぬ振りをしようとするんだ貴方は。
兄上達の事なんて、どうでも良かったのか？
家族を実の母に殺されておいて、まだそれでも仲間だと言いはるのか？
身分を剥奪されても何も感じなかったのか？
不当な扱いを受けても何とも思わなかったのか？
ただ一方的に迷宮に送り込まれて、それで納得していたのか？
貴方は……
そんな生き方で、いいって言うのか？
「……せかいが……ひとつ？？
そっ……そんなこと
ムリに決まってるじゃ無いですか……！
家族でもこんなにバラバラなのに……
紅炎？あいつの綺麗事は矛盾してますよ。
あいつのやってることは結局、力による他国の侵略じゃないですか」
「それは違う！」
「バルバットは………？」
「えっ？」
「バルバットや、黄牙の民に死者は？
その家族がヘラヘラ笑って、全部忘れて暮らせるとでも？
姉上だって、黄牙の村を力づくで占領したじゃないですか！」
「ち…違う！
彼らは、私の志に納得して、過去の恨みを消し去って………」
「そんなことは不可能だ！！
恨みは消えない！！
恨んだ相手は……
……消すしかないんです！！！！」
ラッキーアイテム
モルさんの眷属器。見るだけでok。
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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ウラト - ぱないのって物語シリーズですよね！ (2016年5月4日 2時) (
レス) id: 9d9d1106e6 (このIDを非表示/違反報告)
ネット廃人のネト充 - ジュダルのあだ名がめっちゃ笑えるｗｗｗｗ (2016年2月23日 16時) (レス) id: 7c3141a3a4 (このIDを非表示/違反報告)
らいむめろん - 永らくご無沙汰して申し訳ありません！一身上の都合により更新が遅れます。本当にごめんなさい……皆様これからもよろしくお願いいたします。 (2016年1月5日 18時) (レス) id: 2a8f9b99d0 (このIDを非表示/違反報告)
紫(プロフ) - 続きが楽しみ！更新頑張ってね！ (2015年12月15日 21時) (レス) id: 1294923381 (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - とても面白いです!更新楽しみにしています^^ (2015年12月13日 17時) (レス) id: d0082e23f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らいむめろん | 作成日時：2015年7月23日 20時
