88夜 預言者 1 ページ44
それは……そう、今から150年ほど昔の話。
私がレームのマギとして
1世紀を過ごし、
まだ本体の身体で動くことができたころ。
レーム帝国は、非常に大きな危機に直面していた。
隣国のパルテビアが、周辺諸国の制圧を始め、
豊かな商業都市を手に入れようと、
レームに「直ちに降伏せよ」との文が届いたのである。
当時のレーム帝国は商業こそ盛んだったけれど
武力に関しては他の国々と比べても、
まだ劣っていた。
その為に
パルテビアとの戦をすべきか、
おとなしく降伏するかで、
議会での意見は真っ二つに割れた。
「奴らには、既に国民を何十人も殺されています！！
彼らの仇を討つ為にも、我々は立ち向かうべきなのです！」
「いや……しかし、負けたらこの帝国はおしまいじゃ。
それならせめて、貿易権だけ残して向こうに降伏すれば良いではないか」
「仲間の仇も取れなくて何が兵士ですか！
シェヘラザード様！何卒 戦の許可を！！」
「シェヘラザード様！！」
「最高司祭様！」
「シェヘラザード様！」
「＿＿＿……！！」
「……！＿」
「＿＿」
:
:
:
:
「……ハァ……どうしたものかしら……
戦争をすれば、多くの民が傷ついてしまう。
かといって、降伏なんてしたら、
どんな不平等な条約を押し付けられるか……
でも…………和平協定なんて結べないわね、
今更……
全く。100年も生きてきて、人生の最後にまだこんな仕事が残っていたとはね……」
静かにため息をついて、老いた身体の私は
静かに空を見上げた。
「この幸せな景色が、ずっと続けばいいのに……どうして戦争なんて……」
「本当に。つくづく私もそう思うよ…………」
突然背後から聞こえた声に、私は驚いて杖を向けた。
「おぉっと、まぁまぁ落ち着きなさいなシェヘラザード。私は貴方と話をしに来たんだ。」
そこに立っていたのは、50代半ばのローブをまとった女性で、
どこまでも澄んだ緑の瞳をしていた。
「……いつからここに？」
「もちろん、貴方が部屋に入ってからだよ？」
「物音どころか、ルフも騒いでいなかったわ」
「静かにさせたからねぇ」
「ッ……戯言をッ！」
「おっと、自己紹介をしてなかったね、
私はエルヴィン。貴方を助けて差し上げるべく
遠路はるばるやってきた
幻の一族、アイオロフの民さ。」
ラッキーアイテム
モルさんの眷属器。見るだけでok。
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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ウラト - ぱないのって物語シリーズですよね！ (2016年5月4日 2時) (
レス) id: 9d9d1106e6 (このIDを非表示/違反報告)
ネット廃人のネト充 - ジュダルのあだ名がめっちゃ笑えるｗｗｗｗ (2016年2月23日 16時) (レス) id: 7c3141a3a4 (このIDを非表示/違反報告)
らいむめろん - 永らくご無沙汰して申し訳ありません！一身上の都合により更新が遅れます。本当にごめんなさい……皆様これからもよろしくお願いいたします。 (2016年1月5日 18時) (レス) id: 2a8f9b99d0 (このIDを非表示/違反報告)
紫(プロフ) - 続きが楽しみ！更新頑張ってね！ (2015年12月15日 21時) (レス) id: 1294923381 (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - とても面白いです!更新楽しみにしています^^ (2015年12月13日 17時) (レス) id: d0082e23f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らいむめろん | 作成日時：2015年7月23日 20時
